数年前に、新卒学生の採用内定取り消しが問題になりました。
最近はその当時より少なくなったようですが、それでもまだあるようです。「まだまだ同じことを繰り返している会社がある」という印象です。
確かに企業側にしてみれば、急激な情勢悪化があったり、やむを得ない事情はあるのでしょうが、新卒学生の内定取り消しというのは、本当にどうしようもなくなった時の最終手段ではないかと思います。
これから社会人としてのスタートを切ろうとしている学生にとって、内定取り消しのダメージは、職務経験がある既卒者や中途採用者の比ではありません。
新卒採用は活動時期が決まっているので、内定取り消しといわれてしまうと、その後対応するための選択肢が大きく狭まってしまいます。これは通年採用されている経験者の場合とは大きく異なります。
また新卒には職務経験が無いですから、社会的には子供と一緒で、育てることが基本です。内定取り消しは「自分達が一人前に育ててやる」と言っておきながら、「やっぱり無理」と放り出していることになります。親子関係なら「育児放棄」と同じです。
ちょっと言葉が過ぎたかもしれませんが、学生を採用するということは、それだけの責任を持つ覚悟がなければならないのではないでしょうか。
もちろん倒産してしまってはダメですが、内定取り消しをしてしまうような会社に、そこまでの気概があったのかということを、はなはだ疑問に感じます。
「人を採用する」ということは「その人の人生を左右している」ということ、「大きな責任がある」ということを、改めて考えて頂きたいと思います。
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