2015年4月10日金曜日

もしも私があの女性議員の立場だったら、すんなり辞められたのだろうか・・・


実際に不祥事があったのかどうか、はっきりしない部分はありますが、維新の党から除名処分になった女性国会議員は、辞職せずに議員を続けるつもりのようです。

この件に関しては、以前から本人や取り巻きの人たちの素行に問題があったという話もあり、何よりも除名になった政党の比例票での当選となれば、早々に議員辞職するべきという声には納得できます。

でも、もしもこれが自分だったらどうしただろうか、辞めて当然などと思っているが、当事者だったらそう思えたのだろうかと、ついつい考えてしまいました。
自分があの立場だったと仮定して、倫理性などは関係なく、議員を一つの職業と位置づけて、そこで自分のキャリアのことを考えたとしたら、実は同じことをするのではないかと思ってしまうのです。

女性議員がどうしても辞めないと言う理由は、私はキャリアの問題だと思っています。議員という職を失うと、その後の生活が見通せないから、今は何とか現状を維持したいと考えているのではないでしょうか。

 この女性議員の経歴を見る限り、大学を卒業してから6,7年の社会人経験はあるようですが、特に専門性がある仕事ではなかったようなので、転職に有利なスキルを持っている訳ではなさそうです。

さらに29歳で国会議員になったということは、その年令で急に大企業の重役になったような感覚ではないでしょうか。周りの人からは何かとチヤホヤされ、報酬も世間一般から見れば相当に多く、さらには議員特権という、企業でいう福利厚生が相当に充実しています。そんな生活も3年目となれば、いろいろなことに慣れてきて、手抜きのしかたも覚えてきた居心地の良い時期だったのではないでしょうか。

幸い自分から言い出さない限りは職を失うことはなく、党から除名になったことで余計なしがらみもなくなる、それならばできる限り今の職に留まって、その間に当面の生活と次の仕事に向けたを準備しよう、こんなに条件が良い職場を自分から放棄することはない、そう考えても不思議ではありません。
先行きが見えない状態で、辞めた後の展望もなければ、もしもこれが私自身であっても、同じように「とりあえずは今の職に留まろう」と考えるのではないかと思うのです。

ここで思うのは、例えば「働かないオジサン」の話です。辞めたら行き先が無くなるので、定年までおとなしく、かといって何をする訳でもなく、会社員人生を生き長らえようとしている人と似ている感じがします。
共通するのは、自分のキャリアに自信がなく、特に経済状況は、辞めれば今より悪くなることが明らかだということです。

ここまで書いたことは、すべて私の思い込みで、まったく事情が違うかもしれません。議員という職には特殊な倫理性もありますから、同じ次元では言ってはいけないのかもしれません。ただ、自分の職業人生、キャリアという視点だけで考えれば、こんな選択をすることは誰でもあり得ると思います。

「しがみつかなくて良いキャリア」を積むことは難しいですが、大切なことだと痛感します。


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