2015年4月17日金曜日

ときどき出会う「困った応募者」は、結局自分が損をしている


採用を担当していると、いろいろな人が応募してきます。最近のような人手不足の環境になって来れば、なおさら応募して頂けるのは大変有難いことですが、ときどき扱いに困る応募者に遭遇することがあります。

単純に求人要件に合わないような人であれば、それは普通にお断りをするしかありませんので、これに対して困るということはありません。要はそれ以外の理由で、応募自体を受け付けることが難しいというような応募者です。

私の経験で最も印象にあるのは、数年前に出社拒否のような状況で辞めて行った人が、エージェントを通じて自社に応募してきた時のことです。
会社は経営統合などで社名も変わっていましたので、ご本人は気づいていなかったようですが、ホームページなどを少し調べればわかることなので、たぶんそういうことすらしなかったのでしょう。

さらに、経歴書上では、私たちの会社に在籍していた期間が違っています。ただの勘違いにしてはズレが大きく、途中に空白期間があったか、別の転職先があったか、いずれにしてもご自身にとって不利なことを少しでも消したかったのではないかと思ってしまいました。

間にエージェントが入っていたので、ウソを言う訳にもいかず、過去に在籍していたが気づいていない様子だということ、在籍期間を勘違いしているようだということを伝えてお断りしましたが、他人の人生の裏側を見てしまったような気がして、何とも言えないイヤな気持ちになった記憶があります。
 
こんなことはめったにありませんが、困った応募者で意外によく遭遇するのは、“直近の不採用者の再応募”です。特に求人広告などは予算の問題もあり、通年で採用をしていたとしても、ずっと切れ目なく出し続けるということはあまりありませんが、この広告を出すたびに同じ人が応募してくるということがありました。しかもそういう人が同時に複数いることもありました。
新卒でも、一度不採用にした人が、知らないうちに説明会に再エントリーしていたようなこともありました。

ご本人に不採用理由をお伝えできることは少ないので、やむを得ない面はありますが、会社としては相応の採用基準を持っていますから、単なる人数合わせはしませんし、何度も受ければいつか合格するというものではありません。可能性があるとすれば、しばらく経験を積んで、経歴書に書かれる内容が変わったような場合だけです。

にもかかわらず、期間を置かずに再応募するというのは、少なくとも可能性があると思っている訳で、正直言って、私はその感覚をあまり理解できません。
さらにこういう方は、応募書類が明らかに使いまわしだったり、汚かったりと、そもそもの印象が良くないことも多かったです。自分の行動態度が相手からどう見られるのかということに、少し鈍感な感じがします。

就職活動というのは、お互いの相性を確認するお見合いの要素が強くあります。相性の中には、知識、経験、性格、その他多くのものが含まれます。こういう本質を理解していれば、何度も再応募するという発想にはならないのではないかと思います。

就職活動は、相手との駆け引きをするゲームではありません。「困った応募者」になると、結局自分が損をしてしまうと思います。


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