中小企業で行う中途採用の場合、今までなかなか進められなかった内部改革を、新たな人材に託したいと考えて採用を行っている場面に時々出会います。
現業部門や管理部門の統括マネージャーなど、そこに思い通りの有能な人材が一人いれば、すべてがうまく回るというようなキーポジションでの募集です。
このような場合で思い通りの結果になったケースは、私の経験ではあまりありません。
考えて見れば野球やサッカーや、その他団体競技で、スーパースターを一人入れたからといって、チームがいきなり強くなるわけではないことと似ています。特別扱いされるスターがいることで逆に反感を買ってチームが崩壊していき、かえって逆効果だったなんていうこともあるでしょう。
一方うまくいったパターンもあります。意図的か偶然かの差はありますが、新たな人材のやり方を理解して一緒に動くメンバーがいた場合です。
一つは社内から協力者、共感者が出てくる場合で、これは採用した人材の人間力によるところも大きいと思います。
もう一つはサポートメンバーも合わせて採用した場合で、新規人材の人脈で人を連れてきたケースもあります。
結局どんな優秀な人材でも、一人に何でもやらせようとしたって、それは難しいということです。そもそも人を一人入れたくらいで、それまでずっと出来なかったことが急に出来るようになるなどと考える方が間違っています。
エースを入れることにこだわるより、準エースでも中堅レベルでも一般レベルでも、きちんと協力体制を作って受け入れることの方が重要であると思います。
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