2012年10月6日土曜日

「やってみせ、言って聞かせて…」

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ。」とは、かの山本五十六元帥が仕事を教えるにあたって、指導者の心得を説いた言葉として有名です。リーダー、マネージャーといった人への研修でも、よく引用される言葉です。

さらに「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」と続きますが、頭ではわかっていても実践しようとするとなかなか難しい・・・。私自身も、そこまでは根気が続かないというのが本音です。

人を指導している中では、「なぜこんな常識的なことを知らないのか」「なぜこんなことまで言わなければわからないのか」「なぜ自分から動こうとしないのか」等、「なぜ?」と思うことに沢山遭遇します。「最近の奴らは・・・」などとイライラする事も多いと思います。

なぜイライラを感じてしまうのか。そう思う裏には「自分はここまで酷くなかった」「自分はもう少しやっていた」などという思いがどこかにあるはずです。
でも良く考えて見て、本当に自分はできていたのでしょうか? 今教えられている立場の人たちより、本当にマシだったのでしょうか? 実はそうでないことも多々あるはずです。

また自分が指導された内容を、心から納得して取り入れた事がどのくらいあったでしょうか? 他人から言われて自分を変えたということは、実は案外少ないものです。(イヤイヤ従っているのは、変わった事にならないです。) 逆に言えば「人を動かす」ということは、それくらい労力がかかる大変なことなのです。

今回お伝えしたいこと、それはちょっと指導するくらいで人を変えよう、動かそうなどと思わないこと。
ちょっと気持ちを入れ替えて冒頭の言葉を見直すと、今までと違う部下や後輩との接し方が見えてくるような気がします。


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