2012年10月28日日曜日

コンサルタントの立場、社員の立場


私のようなコンサルタントは、組織に対して第三者的な目で客観的な立場でかかわる事ができる所がメリットで、多くのクライアントもそのような中での情報提供や問題解決を望まれることが多いです。

一方で、実際に課題の原因が見えても、組織の外からではなかなか手を出せないことがあったり、窓口になっている人の問題認識に引きずられて、本質的な部分に関われない事も多々あります。契約期間によってはやりっぱなしの状態で終わってしまい、せっかくの取り組みがまた元に戻ってしまうということもあります。

これが、組織に属している社内人材、社員の場合、メリット・デメリットは概ねこの逆で、問題の本質に迫りやすい立場にいて継続的に取り組むことも可能だが、どうしても視点が狭くなったり解決のための引き出しが少なかったりということになります。様々なしがらみや過去の経緯から、当事者や担当者が問題解決に取り組もうという熱意を失ってしまっているようなケースも見受けます。

私の場合、自分自身は組織に属していないので、その身軽さを活かしてできるだけ現場の実務にもかかわっていくことで、これまでのコンサルティング経験を活かしながら、組織内からも改善、改革に取り組むということができ、コンサルタントと社内人材の両方のメリットを産み出せることになります。やはり、その企業を深く知る事ができればできるほど、コンサルタントとして貢献できることも増えていきます。

もちろんこういうやり方では、コンサルタントの動き方次第でメリット・デメリットの比率は左右されますし、そもそもコンサルタントが現場実務までかかわることが好ましい事なのか、やはり組織内のことはできるだけ社員が対応した方が良いという考えもあります。

いずれにしても、組織改善のために取り組もうとするテーマは、すぐに結果が出るものではないことがほとんどですから、中長期的な取り組みが必要になってきます。
それぞれの企業によって望ましいと考える形は違うでしょうが、コンサルタントの立場、社員の立場のそれぞれのメリットが、より大きくなればそれが一番良いはずです。

私の場合は、やはり今までやってきたように、できるだけ社員の立場に近づきながら、かかわらせて頂いている組織に貢献していきたいと思います。


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