2014年4月9日水曜日

「スイッチオフ」が早い気がする新人さん


今はちょうど新人研修真っ盛りの頃だと思います。私もいくつかの会社でお手伝いをさせて頂いています。
 私は基本的に、新入社員を含む最近の若手社員は、素直で能力がある人たちだと思っていますが、その一方で「ゆとり世代は・・・」との言い方に代表されるような、批判的な話も耳にします。

先日ある会社にうかがった際も、そこのご担当者からさっそく、「今年の新人に態度のよろしくない者がいる」とのお話がありました。何でも、研修初日から何の躊躇もなく思いっきり居眠りしていたとか、先輩との雑談でポケットに手を突っ込んだままでタメ口をきいていたとか、おおむね礼儀に関わることが多いようです。他の会社で聞くのも、だいたいがそのようなたぐいのことです。

このあたりは個人差が大きいところですが、私自身もいろいろな会社の新人研修で感じる時があります。
例えば、研修後にアンケートを書いてもらう事がありますが、それを回収する時、ソッポを向いたまま片手で渡す人がいたかと思えば、立ち上がってお礼の言葉とともに、賞状を渡すように両手で紙の向きを変えて渡してくれる人もいます。別にそこまでしなければならない決まりはありませんが、気分が良いのは当然後者の方です。

こういうことを「その人次第だから」と言ってスルーしてしまうと、できない人はずっとそのままになってしまうので、最近はそれとなく、「あの人みたいにすると相手の印象が良いよ」などと声をかけるようにしています。そうすれば気がついて、同じように行動するようになります。気づいて意識することができさえすれば、やる気はあるのです。

ただ、そうやって注意される人は、ほとんど同じと思われるような場面でも、何かがちょっと変わっただけで、やっぱりできなくなってしまいます。前段のアンケートの話でいえば、渡す相手が社外講師ではなく社内の先輩に変わった、アンケートでなく事務書類に変わったなどということで、また元に戻ってしまいます。

こればかりはいちいち言うしかないのでしょうが、なぜかといろいろ理由を考えた時、ちょっと思ったのは、どうも「気を抜くタイミング」が早いのではないかということです。周りの様子を見ていたり、空気を呼んだりしていればそれなりにできるものの、ちょっと状況が変わるともうOKと思うのか、「スイッチオフ」するタイミングが早いので、結果的に気が利かないと言われてしまっている気がします。

これは、採用面接で非常に応対が良かった学生が、その後会社の近所で偶然見かけたら、「面接だり~ぃんだよ・・・」なんて悪態をついていたということがありましたが、本来なら油断大敵な場所での「スイッチオフ」も、同じような根っこがあるように感じます。もしかすると、よく「淡白であきらめが早い」と言われる部分も、この「スイッチオフ」の早さと通じているのかもしれません。

結局、「意識すればできる」という段階は、まだ習慣化はされていないということです。その後も続けるように、根気よく指導するしかありません。
そのためには、簡単に「スイッチオフ」をされないように、刺激を与え続ける工夫も必要なのかもしれません。


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