2015年11月20日金曜日

「認められるにはアピールが必要」という話



あるテレビ番組で、ラグビー日本代表の山田章仁選手の奥様が語っていたことが、とても印象的でした。

山田選手は練習をコツコツと続けていましたが、代表には10年間選ばれていませんでした。それではいけないと思った奥様は、「日本人は、黙々と練習していればきっと見ていてくれて報われると思う傾向にあるが、監督はオーストラリア人。ちゃんとアピールしなければ気付いてもらえない。」と、ラグビーに関して一切口出しをしてこなかった中で、唯一のアドバイスをしたそうです。

山田選手はそこから練習後に必ず監督からのフィードバックを催促するなどのアピールをし、2012年から念願の代表入りをし、ワールドカップにも出場を果たしました。

この話を聞いて思ったのは、これは会社の上司、部下の関係でも、同じように当てはまる話ではないかということです。

アピールと言うと、日本人は腰が引けるというか、美徳ではないと思うようなところがあると思います。私自身にも同じような感覚があります。
ただ、このアピールという言葉を、「売り込む」ではなく、「伝える」や「引きつける」などと言い変えてみると、ずいぶん印象が変わるように思います。

自分のことで言えば、このアピールということを、特に独立してからは無意識のうちに考えるようになっていました。その理由は、顧客からの受注を頂くために大事な要素であることが一つ、さらにもう一つは、自分のやっていることをお客様に理解してもらうと、仕事が進めやすくなるということがあったからです。

上司と部下のコミュニケーションで言うと、よく言われる「報連相」があります。報告、連絡ということは、上司に自分の仕事状況を知らせることですし、相談ということは、自分の悩みや困っていることを知らせることですが、考えようによっては、このどちらもアピールということができます。

自分の会社員時代を思い起こしてみると、アピールというつもりはなくても、自然のうちに自分の仕事の状況を知らせるという行動をとっていたと思いますが、その方が仕事がやりやすくなることから、そうしていたという面があります。

組織の中で良い仕事をするためには、他の誰かに認めてもらうことが必要になります。ただ、他の誰かが自分に注目してくれているとは限りません
良い立場を得る、良い仕事をもらう、などということを考えると、自分が取り組んでいることを周りに理解してもらうことが必要で、そのためにアピールが必要になってくるのだと思います。

日本人には苦手なことでも、これからは取り組んでいく必要があるように思います。


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