2022年11月7日月曜日

「知り合いの知り合い」につながる数が幸運を呼ぶという話

 これは以前読んだ書籍(「データの見えざる手」矢野和男著)にあった内容で、私自身がとても納得した話です。

 

本の中では「幸せは人から人へ連鎖的に伝染するもの」として、「会って話をする人数が多ければ、幸運と出会う確率も高くなる」という定義のもとで、著者自身が開発したウエアラブルセンサで、運を定量的に測定する試みをしています。

 

ここでは、「自分が直接会う人たちの顔の広さ、つまり直接会う人たちが、それぞれ何人の人と会っているかを数えて累計すればよい」と考えて実際の測定を行っています。その結果で考察されていることとして、「知り合いの知り合い」という2ステップ以内で到達する人脈が多い人には、有益な情報が集まりやすかったり、周りの人が持っている情報や能力に助けられたりする可能性が高まり、幸運に出会う確率が高まるのではないかとのことでした。これが3ステップ以上離れた関係になると、そのような伝播の確率が格段に下がってしまうとのことでした。

 

これを私の身の回りのことに置き換えてみると、多少の主観はありますが、知り合いが多かったり、付き合いが広かったりする人には、不運や不幸が少ない感じがします。一時的にそういう局面があったとしても、誰か支援する人がいたり、問題解決のノウハウを伝える人がいたりするなど、必ず良い方向に転換できています。

 

その一方、とにかく人脈を増やそうと行動している人がいますが、とりあえず一度会っただけという希薄な知り合いばかりで、2ステップ人脈とは言えない関係だけが増えているような人がいます。初対面から先に進むことは少なく、お互いにこの人とは定期的に会いたい、話したいという関係には至りません。それができるような一定以上の関係を築かなければ、お互いに良い運をシェアする関係にはなりにくいですが、そのことに気づいているのかどうかはわかりません。

 

「会って話をする人数が多ければ、運と出会う確率も高くなる」というのは、私のこれまでの経験上ではまさにその通りです。また、周りから幸運と思われている人にはさらに人が集まってきて、幸運に至る確率もさらに増していっているように感じます。

 

この本では「運も実力のうち」ではなく、「運こそ実力そのもの」と言っています。これは「自分が必要とする知識・情報・力を持っている人に出会うこと」で確率的に運を高めることができ、そのためには、まず「出会う」ための行動が必要であり、それは本人の意識次第でできるものだということです。

幸運は、ただ降ってくるだけのものではなく、行動次第で手にすることができるかもしれないことのようです。

 

 

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