2013年2月27日水曜日

「ワークスタイル」の捉え方は十人十色


以前「在宅勤務・テレワーク」に関するセミナーをやらせて頂いた時のことです。ちょうど震災から少し経った頃で、急激に導入機運が高まっていて、これをテーマにしたセミナーなどもたくさん開催されていました。

私自身は、「通勤に長い時間をかけて会社に行き、そこで個人作業をしているなんて無駄だなぁ」なんて思っていましたので、「今のIT環境があれば在宅勤務・テレワークは意外に便利だから、やりたい人にはやらせてればよい」という考え方でした。

ただ、セミナーの場で「在宅勤務をやりたい人は手を挙げて!」といったところ、半分近い人は手を挙げません。思いのほか前向きではないのです。

ちょっと聞いてみると、
「家で仕事をするなんて、ケジメがつかなくて嫌だ」
「自分ひとりじゃ、サボってしまう」
「お互いに顔を合わせなきゃ、仕事がしづらい」
などとおっしゃいます。
中には、「会社に行くというのが、家から出かける理由として最高だ」なんて人もいました。

やはり、新しいことをどんどん取り入れて行こうという考えがある一方で、そうではない価値観の人もいます。ただ「便利だから」というような理由だけで、何でもウェルカムに取り込んでいけるわけではありません。
パソコン、メールの世の中でも手書き文字にこだわる人はいますし、新しい方が性能も機能も良いことがわかっていても、古い製品を使い続ける人もいます。

在宅勤務・テレワークも、働く人にとっては“働き方、ワークスタイルの大変革”な訳で、今まで働きながら築いてきた価値観、職業観、仕事観に関わることです。その考え方は十人十色、百人百様、意識の幅もものすごく広いと思います。
人それぞれの価値観ですから、単純に良し悪しで言い切れるものでもないでしょう。これを集約しようということですから、難しいのは当然で、在宅勤務・テレワークの普及が意外に進まないのも、このあたりにも要因があるように思います。

やはり「ワークスタイル」の捉え方は十人十色。制度導入するならば人それぞれの感じ方、考え方をきちんと捉え、丁寧に対処していくことが重要だと感じました。


0 件のコメント:

コメントを投稿