2013年6月26日水曜日

通勤電車で思った「毎日通うのって当たり前?」


私の場合、毎日の行先が違うのでいつも同じ電車ということではありませんが、もちろん通勤時間帯の電車は利用します。やはり座って落ち着けることはほとんどなく、混んでいて身動きは不自由だし、昼間よりも時間はかかるし、決まった時間に多くの人が一斉に移動しなければならないことを、ついつい無駄だなぁなどと思ってしまいます。

今はパソコンでの作業は、それこそどこでもできる環境が整ってきていますし、モバイルワークや在宅勤務など、働く場所の制約もどんどんなくなっていますから、そのためだけにわざわざ出かけていく必要はなくなってきています。ついつい「必要な時だけ行けばいいじゃないか」などと思ってしまいます。

一方で、私は人事の専門家として、「組織で仕事をする中で同じ場を共有すること」「直接顔を合わせること」重要性もわかっています。一人でできる仕事でも、仲間が集まってやる事自体に意義があることもあります。時間効率さえ良ければそれで良いというものではありません。

以前、在宅勤務に関するセミナーを行ったとき、積極的にやりたい人がいる反面、やりたくないと考える人も一定数がいらっしゃいました。「家でまで仕事なんかしたくない」「直接会わないで仕事するなんてやりづらい」と思われるようです。
これは個人の職業観にもかかわることで、何を優先するかで答えは大きく違います。何を優先するかは、その会社の業種や仕事の中身でも変わりますし、何が良いと一概に言えることではありません。

私自身、毎朝通勤している頃は、通勤時間をそれほど無駄だとは思わなかった気がします。電車に乗っている時間が仕事に向かう気持ちの切り替えになっていましたし、それが習慣で当たり前だったので、そもそもそんなことを考えていなかったかもしれません。

ただ、仕事をする環境が大きく変わってきていることは間違いありません。新しいツールもインフラも、安価で効率的なものがどんどん整備されてきています。そういう環境の中で、「今までそうやってきたから」という理由だけで、場を共有することや、顔を合わせることばかりを優先するのは、やはり好ましくありません。どうも、習慣で当たり前になっていると、周りの環境が変わってきていることに気づけなくなりがちではないかと思います。

今当たり前のことが本当に当たり前なのか、たまには考えてみることも必要ではないかと思います。 常にそういうアンテナを張り、感度を高める中で、変えるべきものと守っていくべきものを見極めていく必要があるのではないでしょうか。

混んだ朝の電車の中で、そんなことを考えてしまいました。


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