2013年10月1日火曜日

売れればそれで良いのか?


私の家で、もう20年近く借りていた月極めの駐車場が、急きょ今月で閉鎖になると言われてしまい、あたふたと周りをあたっていました。少々遠くて条件はいまいちでしたが、妥協してそこに契約したのですが、その直後に、もともと借りていた駐車場を仲介している不動産屋さんから電話がかかってきました。

何でも地主さんから急に連絡があり、駐車場を閉鎖しないで継続することになったので、また続けて借りてくれないかとのこと。よく聞けば、時間貸しの駐車場に作り変えようと考えたらしいのですが、初期費用があまりに高くて断念したのだそうです。

「何だそれ・・・?!」とは思ったものの、新しく借りようとしたところも快く契約破棄の対応してくれて、結局元の場所をそのまま借りることになったのですが、私が引っかかったのは、「時間貸しに変えようとした」というところです。

その駐車場というのは、もう40年以上前に分譲された住宅街の真っただ中にあり、車通りは少なくて周囲の道路も広く、駐車禁止にもなっていないような場所です。要は時間貸しで駐車したい人のニーズが全くないような場所ということです。
地主さんも都内で商売をやっている方なので、たぶんこちらの周辺状況はほとんど知らないと思われます。

・・・で、そんな場所にもかかわらず、「時間貸しにすればもうかりますよ!」と営業をかけるような業者がいたということです。もしも作り変えたとすれば、初期投資の設備費用や工事費用などで業者はもうかりますが、車を止める人がいるとは思えないので、地主さんはたぶん損をします。相手が事情にうといのを良いことに、こんな話を進めてしまうような業者では、「契約さえ取れればそれでいいのか!」という感じです。

つい先日も、竜巻被害の地域で悪質なリフォーム業者が横行してトラブルになっているという話を聞きましたが、最近はビジネス上のモラルが下がっていると思われるような話題をよく聞きます。
これも厳しい経済状況の影響なのかもしれませんが、やっぱりお互いがWin-Winにならないようなビジネスはダメだと思います。

私は、「この人、この会社と長い付き合いをする事ができそうか」を、仕事をする上での一つの尺度にしています。結果的に取引が続かなかったり、ご縁が切れてしまうことはありますが、おかげで一方的に損をするような目にあったことは、今のところありません。もちろん運が良いだけかもしれませんが、目先のことだけに左右されずに相手をよく見れば、おかしなことに巻き込まれる頻度は、ずいぶん減らせると思います。

そんな自分の考えをあらためて確認しましたが、今一度、「売れればそれで良いのか?」と問いかけたいです。


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