2018年7月25日水曜日

「フリーランス」や「副業」の向き・不向き


ある記事で、「アメリカで急成長するフリーランス社会」というものがありました。

調査によると、アメリカの総就業人口は過去3年で2.6%ほど成長していますが、これに対して、フリーランス人口は8.1%の成長となっていて、総就業人口の3倍以上のスピードで急成長しているとのことです。
この調査では、フリーランスを「補完的、短期的なプロジェクトや契約による業務を過去12ヶ月に行った人」と定義しており、副業のような形態も含んでいますが、こういう働き方をする人が総就業人口の36%程度を占めていて、フリーランスの増加率が今までのように続けば、2027年にはフリーランスと非フリーランスの就業人口が逆転するそうです。

発注側とフリーランス側をつなぐツールを提供するオンラインマーケットプレイスが台頭していて、これらを利用して業務を受託し、支払いを受け、オンラインを使って好きな時間に、どこでも仕事ができるスタイルは、確実に一般化しているとのことです。

私自身は、まさにこのフリーランスやインディペンデントコントラクター(独立請負人)といわれる働き方なので、偉そうに言えば「ようやく時代が追いついてきた」くらいの感じですが、今まで10年以上やってきた経験で言えば、やはりメリットもデメリットもありますし、もっと言えば、その人によっての向き、不向きが大きいのではないかと思っています。

その要素はたぶんいろいろあって、人によって言うことが違うでしょうが、私が一つだけ思っているのは「他人に決めてもらったり、やってもらったりすることが心地よい人」は、本人がつらいだろうし、なかなかうまくいかないだろうということです。
これは誰かに相談するとか、他の専門家に依頼するとか、それを否定しているのではありません。ただ、もしそれを自分でやらなければならない事態になった時、下手でも遅くてもこなすことができなければ、フリーランスで働くことは難しいと思うのです。
例えば、奥さんがいないと料理、洗濯、さらに衣類のしまった場所までわからないという男性がいますが、それと同じ状態が仕事でも起こることになります。

これが会社であれば、自分がやらなくても誰かが知らないうちにやってくれていることや、誰かに指示してやらせることで問題は解決します。いちいち自分が手を下す必要はありませんし、知っておく必要すらないことはたくさんあります。

ただ、フリーランスの場合、その方法は別にして、すべての問題には自分が解決に動かなければなりません。もしも、そこで100%丸投げの依存をしていては、自分で動くことも、誰かに頼むこともできません。依存が当たり前の社会人生活が長いと、ここが切り替えられません。依存することに不安も疑問も持たないと、それが大きなトラブルになることがあります。
このことはよく理解しておかなければなりませんが、実際はなかなか理解ができません。

もちろんこれがすべてではないですし、優秀な支援先を見つけて成功している人も大勢いますから、一概に言い切るのは適切ではありません。
ただ最近は、やれ起業だ副業だと言って、それをあおるような本やセミナーのたぐいがたくさんあります。フリーランスで働くマインドを持つために、こういうものを見聞きするのは良いですが、フリーランスや副業という働き方に向かない人は確実にいます。変に焚き付けるのは好ましくありません。

「フリーランス」や「副業」という働き方が、今後増えていくのは間違いありませんが、その動きに安易に流されず、自分の性格や適性をよく考えてほしいと思います。


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