2013年1月4日金曜日

日本人は上意下達が心地よい?


明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
最近自分も含めて「日本人とは・・・」ということを考える事が増えました。新年早々はそんな中で思っていることを一つ。

私がいろいろな企業で社員の方々からお話をうかがうと、「会社が○○してくれない」「上司が○○してくれない」という言い方に時々出会います。私も若い頃はそう思うことが多々ありましたが、最近これにはちょっと違和感を持ちます。

少し前になりますが、ある会社で研修した時に、「会社からの制約が多くて自由にやらせてくれない」という話が出たので、研修の場ではテーマも進め方も、すべてを自分たちで決めてもらう形にしたことがあります。

でもいざ自分たちで決めるとなると、何をどうして良いかがわからなくなってしまうようで、結局ほとんどすべてのことで「どうしたら良いのか」と指示を求められてしまいました。実は自分たちが会社に強く依存していて、指示されないと意外に何もできないという事実に気付いていないのです。

テレビのニュース映像などを見ていると、「国が○○してくれない」「国や行政に○○してほしい」というコメントをよく聞きます。それぞれ大変な事情があって、本来は国や行政が行ってしかるべきなのかもしれません。でもその言葉に私はどこか人任せな印象を持ってしまいます。

特に日本人は、昔からの気質なのか、常にお殿様がいた政治体制のせいなのか、「お上の言うことには逆らえない」という所があるように思います。お上の批判はするけれど、いざ自分たちの責任に降りかかってくると意外に何もできない・・・。お上が何かしてくれるのを待っている・・・。上意下達であることが、実は心地よいのではないかと思うことがあります。主体性や自立心が足りないと感じます。

一方でこれは強みなのかもしれません。強くて有能なリーダーがいれば、その人を頂点にまとまれるからです。ここに更に主体的な考え方ができるメンバーが揃ったら、本当に強い組織になるはずです。

しかし、これまたその反面で、主体的に考える人が増えれば、強いリーダーは生まれにくい環境なのかもしれません。昔ながらのカリスマ的なリーダー像を求めるのではなく、今の時代なりのリーダー像を見出す必要があると思います。

上意下達をすんなり許容できる特性を保ちながら、自分たちの主体性を磨き、新たなリーダーシップの発揮の仕方を考えていくことができれば、日本の組織ってとっても強くなると思うのですが、皆さんはいかが思われるでしょうか。


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