2016年4月11日月曜日

「朝型勤務」に「フリーAM」、結局効率が良いのは自分のペース?



出勤時間を1~2時間前倒しする「朝型勤務」を導入する企業や官公庁がずいぶん増えました。長時間労働を改善するための一環ですが、夜型を自認しているような人からは、つらいというような声も聞こえてきます。

この「朝型勤務」に対して、ある大学の先生が「フリーAM」なる制度を提唱されています。
これは、あえて午前中の勤務を禁止するというもので、「遅れないけど、終われない」という日本人の特性に着目し、朝早く出勤してもどうせ早く帰ることができないのだから、いっそのこと午前中の仕事を禁止にして「後ろをダラダラにする」という働き方だそうです。

朝の出勤ラッシュを回避し、スッキリ目覚めてから働き始めることができ、残業がどんなに長引いても、たいてい終電では帰るので、それなら昼過ぎから働き始めた方が、最終的な労働時間は短くなるはずだということです。

この勤務時間帯をどうするかという話題では、いろいろな制度が提唱されていますし、これまでもいろいろなものが試されてきました。
すべての考え方に一理あり、またそれぞれに賛否両論の声があるので、どうすることが良いのかは私自身も正直いって判断がつきません。
ただ、勤務時間帯という縛りがない自営業である私自身の働き方で言うと、結局その日その日の体調や、抱えている仕事の量や内容、期限などによって、効率が良い時間帯は毎日違うということです。

私の場合は、何も意識していないとなんとなく夜型にシフトしていることが多い感じですが、深夜までやった日の翌日は、やっぱり朝は遅めになりますし、朝早くから仕事を始めれば、そんなに遅くまで集中は続かないので、早めに仕事を切り上げています。余裕がなければ考え事はしづらいですし、長時間労働が続いたりした後は、やっぱりどこかでサボっています。

その日その日でさえている時間帯は違いますから、そこを自分なりに管理しながら時間を使っている訳ですが、それは自営業だからできることで、会社勤務の人はそういう訳にはいかないでしょう。
私も会社勤めの時代は、夜ふかししようが早く寝ようが、忙しかろうが暇だろうが、翌朝の出勤時間はいつも一緒ですから、決められた勤務時間帯ではやる気が出なかったり眠かったりということは、少なからず、というかいつもありました。

これまで私が経験してきた中で、「万人にとって最も効率が良い勤務時間帯はいつなのか」ということを考えると、その究極は、結局「その日の体調、事情に応じた自分のペース」ということなのだと思います。
集中できる時間の長さや時間帯は、誰でも毎日違います。それに合わせることができるならば、個人としてはそれが一番効率的に仕事ができるはずです。

ただ、かつて見られた「スーパーフレックスタイム」のように勤務時間を自由にするような制度は、無秩序に乱用されるなどして、組織としての仕事効率を大きく下げてしまったようなことがありました。組織で仕事をする限りは、やはり一定の決めごとは必要なのだと思います。

組織として仕事をする上で、決まりというのはあり過ぎてもなさ過ぎても、どちらも仕事の効率は下がってしまいます。働き方に関する制度というのは、本当に難しいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿