2016年8月17日水曜日

1日8時間労働の中で集中できている時間は?



一般的な会社では、おおむね1日8時間が標準的な労働時間だと思います。実際にはさらに数時間の残業時間が恒常的にあるという人も大勢いるでしょう。

ただ、人間が集中力を持続できる時間というのは、これよりは圧倒的に短いという話を耳にしたことがあります。同じような話を聞いたことがある人も多いと思います。自分の感覚と照らしてみても、集中できる時間には、何らかの限度があると感じているのではないでしょうか。

では実際に、人はどのくらいの時間ならば集中できるのか・・・?。これにはたぶん個人差があるでしょうし、そもそも「集中している」という状態は限りなく主観的なものだと思うので、一概には言えないところだと思います。

いろいろ調べている中で、このあたりをアンケート調査した結果がありました。
そのアンケートによると、「平均して1日に何時間ぐらい集中できていると感じますか?」という質問に対して、「5時間以上」と答えた人はわずか13.3%で、「1時間以上~3時間未満」という答えが46.2%と最も多く、次いで「3時間以上~5時間未満」30.4%「1時間未満」と答えた人も10.1%おり、職場が集中できる環境かどうかという問題はあるにしても、平均的な労働時間8時間に対して、集中できる時間はかなり短いことがわかったとのことでした。

仮に集中できる時間の平均値が4時間だとすれば、残りの4時間は集中しなくてもできる作業をしているか、もしくは仕事らしいことはせずに休んでいる、またはサボっているということになります。見方を変えれば、4時間の集中した時間を生み出すためには、合計で8時間が必要だという言い方もできます。
さらにここに残業時間が足されてくるわけですが、疲労も増してくる時間帯の中に、集中した時間が多く含まれているとは考えづらいでしょう。

こうやって具体的に見ていくと、無駄にしている時間がずいぶんたくさんあるのだと気づきます。普通に会社勤めをしていれば、この上にさらに通勤時間なども付加されてきます。通勤時間のすべてが無駄とは言えませんが、満員電車でできることは限られますから、効率的な時間と言い切れないのは確かでしょう。

このように、もっと効果的に使えそうな時間、効率化で縮められそうな時間がこれほどたくさんあるにもかかわらず、日本企業の長時間労働はなかなか改善されません。
集中しなくてもできる作業の中には、IT化などで効率化したり、その作業自体をやめたりできるものがあるでしょうし、その他ほんの少しの工夫でできる労働時間の短縮は、まだまだたくさん考えられると思います。

もしも4時間でできる仕事に8時間かけているのだとすれば、そのペースで動いている社員が大半だとすれば、生産性が低いと言われても仕方がないでしょう。
まず初めに必要なのは、その仕事を終わらせるために必要な時間の見極めと、集中できる時間を増やすための環境づくりではないかと、この調査結果を見ながら思っているところです。


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