2013年4月20日土曜日

「自己ベスト」を知れば目標設定がうまくいく


多くの会社では「目標管理制度」など、何らかの目標を設定して、その達成度をはかるという形での人事考課、人材育成を行っているのではないかと思います。
しかし、実際にはそれがなかなかうまく機能していないことも多く、その原因は目標設定の段階にあることがほとんどのようです。目標のレベルや難易度や取り組み内容が、あまり適切ではないということです。

例えてみると、サッカー選手「ホームラン○本」というような分野違い趣味のマラソン「オリンピック出場」というような高望み東大生「九九をマスター」というような平易すぎるものなどがあります。
会社の中でも同じで、「○○等級だからリーダーの役割を果たさなければならない」など、制度で決められたものを画一的に適用する、「○○資格を取る」など、評価が見えやすいものを設定することなどがあります。

もちろん「役割をこなす前提での給料」ですから、それを要求されて当然ですし、目標に対して結果がはっきり見えるということも大切ですが、個人のキャラクターを考慮せずに、ただ「リーダーを目指せ」といったり、必ずしも仕事に直結しなくても、評価しやすいから「資格を取れ」といったりすることは、やはり目標として適切とは言えないと思います。
結局のところ、こういう目標設定になってしまうということは、その人の役割、到達レベル、持ち味などを、上司は把握できておらず、本人も自覚できていないということです。

そもそも目標設定する上で考えるべきなのは、いろいろな視点があったとしても、その人にとっての「自己ベスト」を目指すということだと思います。そのためには、その人の今の時点での「自己ベスト」はどこなのかを、上司と本人が共通認識する必要があります。
得点、タイム、スコアなどの明確な指標はないかもしれませんが、出来ていることと出来ていないこと、出来そうなことと出来そうもないことを、具体化が難しければ抽象的なイメージだけでも意識合わせをすると良いでしょう。

あるべき論、形骸化、高望み、簡単すぎ、おざなりの目標にならないために、「自己ベスト」を知るということは、上司にとっても本人にとっても大事な事だと思います。
「目標は自己ベスト」を意識すれば、人事考課も人材育成も目標管理も、今よりはもう少し機能するようになるのではないかと思います。


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