2012年12月8日土曜日

内定者教育・・・やる?やらない?


昨日、お手伝いしている会社の新卒内定者向けの集合研修を行いました。
そもそもやっている内容は、こちらから出したいくつかのテーマについて、ワークシートに考えを記入してメールしてもらい、会社からはそのフィードバックを返信するというやり取りを月一回、その他二か月に一回程度は会社で集合研修を実施するというもので、今回はその一回目という事です。(その後行った会社の忘年会にも参加してもらうという口実もありました。)

今回のテーマは、「就職活動の振り返り」「学生と社会人の違いは?」などといった社会人意識への切り替え準備を目的としたもので、内定者の近況を知る事、会社への帰属意識を高めてもらう事、内定者同士の交流を深めてもらう事なども目的です。

私は「内定者研修はやり過ぎもなさ過ぎも良くない」と思っています。会社理解を深め、社会に出る心の準備をし、一緒に働く先輩社員や同期を知る、などということは、内定期間のこの時期にしかできない大切な事だと思います。ただし時間的負荷、体力的負荷を強いたり、早期戦力化と称して知識やスキルを無理やり詰め込んだりというのはちょっとやり過ぎだと思いますし、数年前はこんな会社が多かったように思います。

最近は「内定者には手をかけない」「特に研修はしない」という会社の話をずいぶんたくさん聞きます。内定者の人たちと話しても、「内定者研修がまったく何もない」という友人が結構たくさんいるようです。内定した会社からあまりにも音沙汰がないので、入社前の研修などはないのか、まさか本当に内定したのかということまで心配になり、自分から問い合わせたという友達が何人もいるという話を内定者の人たちから聞きました。

「そういえば特に何もしてないなあ・・・」なんていう会社側からの話も時々聞きます。中には「新卒採用は行うものの、内定者教育まではノウハウがなく気が回っていない」などという会社もありました。確かに効果として見えづらい面はあるので、どうしても優先順位は低くなってしまうのでしょう。経費節減という影響がこんな所にも出ているのかもしれません。
経済原則とは言いながら、ずいぶん極端に揺れ動くものだなぁと思います。ほどほどというのは本当に難しいものです。

ここ最近、学生さんや内定者の方々に話を伺っていると、内定を得ることが難しいためか、また内定者教育に手をかける会社が減っているためか、入社前に教育されることを肯定的、前向き、善意に捉える人が増えているように思います。
そんな人たちですから、経費や時間をかけず、ほんのちょっとした集まりや、場合によっては電話やメールのやり取りだけでも、少しだけかまってあげることで内定者の心には大きく響くところがあるように思います。

目に見えづらくても効果は確実にあります。是非皆さんの会社にとっての「ほどほど」を実践して頂けると良いと思います。


2012年12月7日金曜日

社員旅行をどう思いますか?


社員旅行を行っている会社は、ずいぶん少なくなったといいます。一方で、社員同士のつながりが希薄になりがちな昨今では、その意義が見直されて復活しているような話も聞きます。

一般的な話では、「なんで毎日一緒に仕事をしている人と旅行をしなければならないのか」「仕事を離れてまで会社の人と付き合いたくない」「旅行くらいは気の合う仲間と行きたい」「オジサンたちとの宴会旅行はイヤ」など、特に若手社員は否定的な考えの人が多いと聞きます。

私が思うに、たぶん昔であっても行きたくないと思っていた人はたくさんいて、でもそんなこと言えないし、会社のしきたりだからとイヤイヤでも参加していたのではないでしょうか。今は若手社員であっても、「イヤなものはイヤ」とはっきり言うようになっただけのように思います。

私自身は、社員旅行は意外に好きで良く参加していましたが、それでも新入社員で初めて行く時はあまり気乗りがしなかった記憶があります。
当時の私の社員旅行イメージは典型的なオッサンの宴会旅行でしたから、今の若手社員と同じく「そんなもん楽しいはずがない」と思っていました。もし社員旅行についての意見を求められれば、たぶん否定的な事を言っていたに違いありません。

でも実際に行ってみると何のことは無く、社長も上司も先輩もその他仲間も日頃と違ってリラックスしていて、別にからまれるわけでもいじめられるわけでもなく、いろんな人の仕事と違う面が見えたり、あまり知らなかった人との親交が深まったり、旅行をきっかけにした共通の話題ができたりして、参加して良かったなぁという感じでした。初めはイヤイヤだったけど、行ってみたら意外に楽しかったという、まぁ良くあるパターンです。
そう思うと、最近のように若手社員に不評だからやめようなどと、初めからその場が無いというのは、なんだかもったいない気がします。

つい先日も、私の母があまり面識がない人たちと一緒に食事をしなければならないような話になり、「この年になって初対面の人に会って挨拶するのは苦痛だ、嫌だ」とさんざん言っていたのですが、いざ会ってみると共通の話題もあったらしく、「いい人たちで良かった」と言っていたことがありました。
私のその時「二度と会いたくないほどイヤな人に出会う事は稀だし、面倒と思ってもとりあえず会ってみればいいこともあるんじゃない?」と言ったことがあります。

世代や立場が違う人、初対面の人との交流は、確かに面倒な感じがします。でもそれをそのまま避けてしまうよりは、とりあえず会ってみる方が良いことが多い気がします。会ってみた結果が「あのオッサン、やっぱりイヤな奴だったなぁ」であっても、自分の引き出しとしては増えるはずです。

もしも社員旅行のような行事があるならば、あまり毛嫌いせずにとりあえず参加してみると、意外に面白い発見があるのではないかと思います。


2012年12月6日木曜日

「望ましい人物像」の意見交換


ご支援しているクライアントでの新入社員受け入れのOJT準備の研修の中で、「新入社員の育成にあたって会社として望ましい人物像はどんなか」、「それに基づいて新入社員の1年後はどんなレベルまで到達していて欲しいのか」を、ワークショップの形で意見交換を行いました。
人材育成の中で、ゴールイメージや達成目標が具体的になっているとより行動がしやすいという事があるので、これをできるだけみんなで共通認識することが目的でした。

望ましい人物像と言われると、受講者の皆さんからは「前向きな人」、「素直な人」、「礼儀正しい人」、「積極的な人」といった、ごく一般的に言われる抽象的な内容が出てきます。これを参加者同士で意見交換をしながら、具体的にはどういう事なのかを掘り下げていきます。

例えばどういう行動が見られると前向きと捉えられるのか、そもそも前向きってどういうことなのか、素直とはどんな態度や行動が当てはまるのか、何ができていると礼儀正しいのかというように、できるだけ具体的になるようにブレイクダウンしていきます。私は講師ですが、あくまでファシリテートするだけで、議論が深まるように質問を投げかける役に徹します。

そんなやり取りをしていると、例えば「素直」と言っているのは「物事を肯定的に捉えられる人」のことであり、それもただ言われた事を鵜呑みにする訳ではなく、自分なりに考えて確認すべきことは確認できる人ということでした。

そうすると「前向き」とか「積極的」と表現されていた所とつながっていることがわかったり、人によって同じことを違う言葉で表現していたことが判明したりします。

「礼儀」と一言でいっても、接客であれば一流ホテルのレベルから近所の八百屋のオバちゃんの接し方までいろいろあるし、挨拶の仕方だって最敬礼から会釈まであります。そんな中で自分たちの会社で言っている礼儀正しさとはどういうレベルなのかを問いかけて確認して行きます。そうすると「相手から好感をもたれる挨拶」→「笑顔で目を見て声に出した挨拶」などと、どんどん具体的になっていきます。

このワークショップだけでは時間が足りなくて、本当の意味での具体化レベルまでは到達できなかったのですが、それでも自分たちなりに考えるきっかけにはして頂いたようです。

このように社員同士の間で、何となくの雰囲気や以心伝心で通じているつもりになっていたことを、あらためて掘り起こして話題にしてみると、案外違う事を考えていたことがわかったり、新しい発見があったりということがあるものです。

今回は「望ましい人物像」というテーマでしたが、それ以外でもこんな取り組みを社内研修や定例会などの機会を使ってしてみると、意外に効果があるのではないかと思います。


2012年12月5日水曜日

事務処理コストの本末転倒


ある会社から郵便物が届きました。やけにたくさん切手が貼ってあって金額も余分なようです。それとなく聞いてみると、郵便物の重さをいちいち図るのが面倒なのと、そのためのハカリを買うのがもったいないので、いつも多少余分に切手を貼っているのだそうです。余分に切手を貼る分でハカリなんてすぐに買えてしまうように思います。

コピー用紙の使用にとてもうるさい会社があります。裏紙の使用はもちろん、ミスコピーなどするととっても怒られます。でも紙の購入は近くの文具屋でどう考えても高い金額で買ってきます。たくさん買っても置き場所がないのと、遠くまで買いに行くのが面倒なのだそうです。別に出かけていかなくても通販で買えるし、置き場所を工夫してその分だけ買えばよいと思ってしまいます。

「安いから」と言ってわざわざ遠くまで買い物に行き、その交通費や人件費を考えていないなんていう話はよく聞きますが、ここに挙げたほど極端ではなくても、企業においてこの手のことはよくあります。手間をかける意味がわからない指示が下りてきたり、決裁や判断、その他処理を先延ばししたシワ寄せが現場に行ったり、経営者や管理者の朝令暮改で手戻りになったり・・・。相応の意義や目的があれば良いですが、本末転倒になっていると思うことも良くあります。

マネジメントにおいて、臨機応変さは絶対必要ですが、それによって発生する事務処理コストを経営者や管理者がきちんと把握した上で、総合判断しているケースは案外多くないように思います。これを把握するためには、現場で行われていることは細かな事務作業のたぐいであっても、経営者や管理者自身がある程度知っておく必要があり、やはり現場視点が重要だということになります。

もう一点、新たな事務処理コストが発生する時、その意義が理解されていないと実際に作業する現場のモチベーション、やる気は確実に落ちます。これは組織全体の生産性が落ちることを意味します。

経営者や管理者が原因のことも、現場の担当者が原因のこともあるでしょうが、本末転倒なやり方を見て「なぜこんなやり方をしなければならないのか」とため息をつき、やる気を失っている人がたくさんいるかもしれません。自分たちの会社がそうならないように、経営者や管理者は心に留めておく必要があると思います。


2012年12月4日火曜日

失恋?バーゲン?社内FA?


この表題でおわかりの方もいらっしゃると思いますが、こんな社内制度を取り入れている会社があります。よく紹介されているおなじみのものも含めて、ちょっと目に付いたところだけでもこんなものがありました。

・失恋休暇(独身の社員が失恋した際、年齢に応じて休暇が取得できる。年齢とともに休暇日数が増える)
・誕生日休暇
・バーゲン半休、二日酔い半休
・社内フリーエージェント(社内転職)
・非喫煙手当
・サイコロ給(毎月「(サイコロの出目)%×給料」が、+αとして支給される)
・社内恋愛目安箱(社長だけが鍵を持っている箱に、女子社員が意中の男性社員の名前を書いて入れると、相手の意思を確認し、場合によってはとりなしてくれる)

他にも社内バーを設けて利用は無料としたり、社員同士のホームパーティーを費用援助したり、社員旅行や社内運動会といったかつての定番行事も復活してきているようです。
これらすべてに共通して言えるのは、社員のプライベートともいえる部分にもかかわろうとしているということです。

近年は成果主義、経費削減、仕事とプライベートをはっきり区別する風潮などもあって、効果がわかりづらいような社内行事や社員向け制度は縮小、廃止される方向でした。
しかし最近は、社員のプライベートに関わる部分も会社が支援したり、社員同士が仲良くなったりすることで、会社という集団への社員の帰属意識が増し、チームワークが向上し、生産性も上がっていくという考え方が改めて見直されてきており、従来からある定番行事の復活はもとより、独自のユニークな制度を考え、導入する企業も増えてきています。

もちろん個人の価値観は多様化していますので、このような流れに必ずしも賛同しない向きもあるでしょうが、会社が人の集団で組織であるということを考えると、人の気持ちに訴え、チームを盛り上げることは絶対必要なはずです。

あまりコストをかけずに実施出来る、自社なりの名案もあると思いますので、皆さんの会社でも是非考えて見てはいかがかと思います。


2012年12月2日日曜日

目標へのこだわりの程度


何事にもしっかりと目標を立てて取り組むことは大切だと思います。それは前提として尊重した上で、若干それに反するようなお話です。

以前ある方から伺ったお話で、今の時代は「選択の時代」「オプションの時代」であり、それはどういうことかというと、今のように変化が激しくかつ複雑な時代では過去の事例が必ずしも役に立たないので、十分な情報を集めてその中から多くの選択肢を用意することは、時間的にも情報量としても行いづらく、その時々に手元にある情報の範囲で限られた選択肢、オプションの中で判断することを繰り返して行かなければならない。

だから、かつてのように中長期計画を立て、それに基づいた年度計画を立て、その計画に基づいて事を進めて行くというような、初めに計画や目標ありきという形を取る事が非常に難しくなっているということでした。
「計画や目標は常に見直しを行って行く柔軟性が必要である」とのことでした。

私も決して計画や目標を軽く考えている訳ではありませんが、初めに設定した目標、その中でも特に結果目標(会社でいえば業績目標など)にこだわり過ぎると、今のように先の結果を見通すことが難しい時代では、判断を誤ったり、対策が手遅れになったりする危険性が大きいように感じます。

一度決めたことを変えるということは、どこか後ろめたい感覚を持ってしまいがちですし、「目標未達などというのは気迫が足りない」というような経営者、上司もいるでしょうが、今のような時代では、あえて「目標にこだわりすぎない」という姿勢も必要ではないかと思います。


2012年12月1日土曜日

就活での仕事選択のやり方


今日から就活サイトがオープンなのだそうです。学生さんの就職活動はどんどん早期化し、その歯止めをかけた結果が今の時期ということですが、自分たちの頃と比べると、それでもやっぱり早いなぁと思います。

それでも学生さん達は、自分なりにどんな業種や職種、どんな仕事を選択するかということを考え始めていることでしょう。

その際の考え方について、ちょっと他人の受け売りですが、わかりやすい整理の仕方だったので紹介したいと思います。

まずある会社を志望したとして、その志望動機となる自分の気持ちを三つの軸、「仕事」、「会社」、「人」に分けて整理するのだそうです。

三つの軸すべてが兼ね備えられていればそれに越したことはありませんが、ほとんどの場合はどこかに偏りがあります。志望している会社に対して、今感じている魅力がどの軸に掛かるものなのかを考え、その偏りを自分が許容できるのかを客観的に考えることが必要との事でした。

それぞれの軸に分けて整理することで、例えば社長や先輩社員という「人」に魅力を感じているが、「仕事」の内容についていけるか自信が無い、また「仕事」はやってみたい内容だが「会社」の体制が不安定など、一つの軸に目を奪われているが故に他の軸が見えなくなっているという自分の思い込みを冷静に見直すことができ、「入社してみたが思っていたのと違った」などというミスマッチを防ぐことにつながるということでした。

もし身近に就活中の学生さんがいらっしゃる方は、志望業種や職種選定にはこんな考え方もあるというアドバイスの一つに活用していただけると幸いです。