2013年2月12日火曜日

就活、婚活、ビジネス、.etc-それぞれのマッチングの話


最近、「マッチング」が重要なキーワードになることが多いと感じています。
各種の就活イベントには、新卒でも中途でも相変わらずたくさんの人が来場していますし、婚活イベントもいろいろな形の企画がいろいろなところで開催されています。ビジネスマッチングを目指した交流会なども盛んですね。

ここで良い出会いがあって、良い形の「マッチング」につながった方も大勢いらっしゃるでしょうが、実際にはなかなか難しいところもあるように思います。新卒の早期離職や成田離婚などは「ミスマッチ」の典型でしょう。
私の経験(婚活イベントは経験なしですが・・・)では、どのイベントも「マッチング」につながる確率がイマイチと感じていました。結局はできるだけ多くの人と会うことしか、良い「マッチング」につながる方法がなかったように思います。

「マッチング」という話で、以前あるウェブサイトを運営している会社の方からお問い合わせを頂いたことがあります。
会社や士業と、顧客ニーズをマッチングさせるウェブ上のサービスなのですが、ユーザーから「自分たちの課題はどこに頼めばよいのか見当がつかない」という問い合わせが月に数件あるのだそうです。

その内容は、「会社の雰囲気がいまいち」とか「何となくモチベーションが上がっていない」など抽象的な事が多いらしく、サイト運営会社の方がおっしゃるには、「コンサルティング会社や士業という単純なくくりでマッチングしようとしても、どうも顧客要望にフィットせず、満足度の低いケースが結構ある。適切な専門家とのマッチングをどう進めるかが課題だ」ということでした。

私たちのようなコンサルタントの仕事は、顧客から見れば、「何が専門でどんな結果が得られるのか」「期間」「料金」などとともに、「どんな考え方の人物なのか」「自分たちとの相性はどうなのか」「信頼できるのか」など、細部のマッチングも大事になります。やっぱりわからないことだらけだと、相談したり仕事を任せたりすることを躊躇してしまうでしょう。

私は、直接お会いしてお話をしないとわからないことは解消されないし、考え方も理解されないと思うので、できるだけそうしたいと思っていますが、そこまでたどり着くのはなかなか容易ではありません。結果として、人を介してのご紹介というつながりが多くなりますが、やっぱり広がりとしては大きなものにはなりません。

コンサルタントは、それぞれの人なりに工夫して、サービスを標準化してわかりやすくしたり、書籍やコラム執筆、メディア露出などで考え方や取り組みを理解してもらおうとしたり、事例や実績をアピールしたりしていますが、やっぱり“探しづらくてわかりづらくて頼みづらい”、ということはあまり変わっていないように思います。

「マッチング」の確率を上げる方策は、実はすごく細かい一つ一つの要素にある気がします。最近は感覚的なものや細かい項目をキーにして検索できるような情報サイトが出てきていますが、使い勝手としてはまだまだこれからという気がします。一方でビッグデータなど、データの分析や活用の手法はどんどん進歩していますから、これから良い方向へ進むだろうという期待もしています。

今のところ、「マッチング」の確率を上げる方策は、出会いの数を増やすしかないということのように思いますが、わりと近い将来、もっと効率の良い「マッチング」が可能になってくるように思います。

もしも効率的に「良いマッチング」ができれば、失業率が下がり、未婚率が下がり、ビジネスの取引が増えることも考えられますね。今の社会問題がずいぶん解決されてしまいます。そう考えると、「マッチング」というのは、実はものすごく重要な事だとあらためて感じているところです。


2013年2月9日土曜日

リーダーシップが無いと組織はダメなのか?


会社で、経営者や役員、管理職のリーダーシップに関する批判が良くあります。もちろんしっかりとリーダーシップが取れる方は多数いらっしゃいますし、皆さん様々な努力もされていますが、組織がうまくいかない原因を「リーダーシップが足りない」「リーダーの能力不足」ということは多いように思います。でも本当にそうなのでしょうか。

先の震災後のことですが、私が被災地でのいろいろな人たちの活動、行動を見聞きしていて思ったことが、現場主義と現場力の強さです。
それぞれの組織やコミュニティが、それぞれのできる範囲や持ち分の中で、それぞれ力を発揮して行動していたと思います。残念ながら「国」などというレベルでのリーダーシップはあまり感じられなかったけれど、トップダウンのある意味では余計なリーダーシップに期待せず、その分現場の主体性や自己判断を活かし、それが結果的に「良いチーム」につながっていたように思います。

これを企業に置き換えた時、グローバルな企業では少し事情が違うかもしれませんが、日本人が大半の日本的な企業であれば、これと同じような動き方があります。この現場主義と現場力が、特に日本的な組織での強みだと感じます。逆に度が過ぎた現場依存となった時、これが弱みと言えるのかもしれません。

トップダウンとボトムアップのバランスは、組織作りでは永遠のテーマですが、特に日本の会社においては、いろいろな事を現場に任せる「権限委譲」をどうするかということが、組織作りにキーワードになるように感じています。
強いリーダーシップを持ったリーダーのもとに結集する組織もあれば、徹底した現場主義、ボトムアップが持ち味の組織もあります。リーダーシップは大きな問題ではあるけれど、それがすべてではありません。

私の仕事は、「人事という切り口で、活力がある組織・チームを作るお手伝いをする」ことです。これからの自分の取り組みに、こんな感覚をうまく活かしていければと思っています。


2013年2月8日金曜日

なかなか伝わりづらい経営者の想い


企業の経営陣や役員の不祥事が、ときどき報道されます。
明るみに出て来る内容を見ていると、あきれてしまうこともたくさんありますが、経営者と言われる方々がみんなそうである訳がなく、どちらかというとそんな話はごくごく少数で、世の中の経営者の大半は、真面目で地道に事業を行っている方々です。私もいろいろな方とお付き合いしますが、そんな不正を働くような不誠実な人に出会ったことは、まだありません。

皆さん本当に真面目に会社のことを考え、少しでも会社を良くすることが社員のためになると考え、懸命に頑張っていらっしゃいます。ただ、その想いが社員一人ひとりまできちんと届いているかというと、こちらは意外にそうではないように思います。

やはり経営者は会社で一番の権力者ですから、社員からの見方は厳しいです。良かれと思ってやっていることでも、それほど善意に解釈してくれないし、本人のため、会社のためと思い、心を鬼にしての厳しさも、その真意はなかなかわかってくれません。

ご自分なりのうまい社員との距離感をお持ちの経営者は大勢いらっしゃり、私もずいぶん参考にさせて頂きますが、社員との距離感に悩んでいる経営者も、これまた多いように思います。
「こんなこともわからないのか」「こんなこともできないのか」「なぜこんなことをするのか」「なぜこんなことを考えるのか」・・・・。それでも自分なりにいろいろ考えた上での施策を打ち出しますが、やはりなかなか理解してもらえません。

ある会社でのことですが、社長さんが作られた社員向けの施策説明資料を拝見して、私は「これでは逆効果?」と感じ、なぜそうしたのかを直接説明して頂いたことがあります。私は第三者の立場なので、社員の皆さんと受けとめ方は少し違うかもしれませんが、良く話を聞けば、その背景や課題、理想像、社員の能力や性格まで、いろいろ考えた上での内容で、十分に納得できるものでした。

ただ、「今の背景の説明がなければ、社員は理解できないよね」という話で、管理職の方々も含めてもう一度意識合わせをして、社長さんだけでなく他の人も背景を理解した上で説明ができるようにしました。施策自体も意見交換して手直しがありました。どうも社長さんが自分だけで考えていたようなところがあったようです。

私も第三者の立場を利用して説明をお手伝いしましたが、いろいろな立場の人がいろいろな場面で、いろいろな角度から様々なニュアンスで説明することで、ずいぶん納得感が変わったということがありました。

今さらわかりきったことですが、「何を言うか」という話の内容にも増して、「誰が言うか」という人の部分が、納得感に大きく影響するということです。様々な立場の人が異口同音ということでも、納得感は増します。「誰が言うか」というのは、伝えるということを考える上では、とても大切な事です。

社員との距離感の取り方がうまい経営者は、他人を介しての自己表現がうまいように思います。自分がいない所でも話題に上り、悪口も言われるけど褒められもしています。
自分のことを理解して、話題にしてくれる人が周りにいることで、自分の知らない所で自分の人となりが理解されている、そんなところがあるように思います。要は直接接する人たちに認められ、好かれています。
自分も少しでもその領域に近づければと、いつも思っています。


2013年2月6日水曜日

「やる気が出ない」という理由


「なぜこんな結論になるんだ」「何でこんなことを言うんだ」など、上司や会社に憤慨してやる気がなくなったという経験は、サラリーマンであれば何かしらお持ちだと思います。私もかつては「なぜこうなるんだ!」「もっと言い方を考えられないか!」など、文句がいっぱいでした。当然やる気を失うこともたくさんありました。
今でこそ冷静にみられるようになりましたが、これは単に年齢と経験を重ねる中で、良くいえば許容範囲が広がった、悪く言えば鈍感になったということで、本質的な部分では大した進歩もしていないと思っています。

先日もある会社で、「会社のやることなすこと、自分たちにとってはみんな裏目な事ばかりで、モチベーションを保つことが難しい」と話す若手社員たちがいました。「上司や会社のせいでやる気が出ない」ということです。私も同じような経験はいっぱいありますし、本質的な“感情”はそれほど変わっていないので、気持ちはとってもよくわかるのですが、今のコンサルタントと呼ばれる立場になって、このあたりの“考え方”はずいぶん変わりました。

一つは「そういう動きや結論になるには、何か必ず相手なりの理由がある」ということ。もちろんセンスがないのかもしれないし、人の気持ちがわからないのかもしれないし、性格が悪いのかもしれないですが、そこに至った理由が必ずある訳で、その事情を知らずに批判しても絶対に折り合わないということです。

もう一つは、たとえどんな理由であっても、それが他の誰かのせいであっても、やる気をなくすことで損するのは結局は自分で、結果は自分に返ってくるのだということ。やる気をなくせばパフォーマンスが落ち、所属部門や会社の業績まで悪影響を及ぼし、業績が下がれば結局自分の給料に跳ね返ってきます。パフォーマンスが下がれば評価も下がるでしょうから、結果は同じことです。やる気をなくすのは本人の勝手であって、それが誰かのせいであっても考慮されることはありません。

ではどうすれば良いかといえば、自分のやる気が出るような環境作りを自分なりにするしかありません。こういうと「とにかく我慢しろと言うこと?」と思うかもしれませんが、決してそうではありません。

例えばなぜそうなったかの事情を聞けば、もしかしたら納得できるところがあるかもしれません。相手に自分の感情を伝えたら、理解はされないまでも少しは対応が変わるかもしれません。知らされないことや教えてくれないことを批判しても情報は得られませんから、自分から聞いたり調べたりするしかありません。やる気は個人の主観的な気持ちの問題なので、自分なりに改善、解決するしかありませんし、改善や解決の仕方は必ず何かあるはずです。

「アイツのせいで・・・」と腐っていると、最後にバカを見るのは自分です。自分がやる気をなくす原因を蹴散らしてみる努力をすることは、自分のために必要ではないかと思います。


2013年2月5日火曜日

就活中の学生さんへ


新卒者の内定率は、少し改善しているような調査結果も出ていますが、就活中の学生さんにとっては、依然として厳しい状況なのではないかと思います。
実際の選考が始まると、多くの会社に応募してもなかなか内定がもらえず、つらい気持ちになったり、落ち込んだり、自信を失ったりする方も出てくるでしょう。
私が新卒採用にかかわるのは、主に企業側の立場であることがほとんどですが、今の状況を見ながら学生さん達の気持ちを考えると、本当に大変だろうと同情してしまいます。

立場上たくさんの学生さんにお会いしますが、その中で確実に言えることがあります。それは内定が出ないからといって、決して皆さんが無能でも無用でもないということです。
実は企業側でも、本当に悩んで悩んで、それぞれの人なりに持ち味があって、良いと思う人材が何人もいて、ホントに選べない、出来ればみんな採用したい、でもそこまでの余裕はない、そんなジレンマの中で内定者を決めています。

最近は、雇用の需給バランスを欠くような状況もあるため、特に中小企業にとっては、今まで経験したことがない、とても多くの方の応募があったりします。応募された皆さんは、多くの人が説明会でもテストでも面接でも、本当に真面目で一生懸命です。そんな姿を見て心を打たれ、感銘を受ける企業側の担当者、経営者がたくさんいます。できれば活躍の場を与えてあげたい、自社で良ければチャンスをあげたいと思っています。

でも会社として置かれている現実の厳しさも考えなければならず、最後の合否はほんの少しの巡り合わせや運のようなもので決めざるを得ません。その差は有るようで無い、本当にちょっとしたことなのです。

このような事は、残念ながら企業から学生さんに伝えることはなかなかできません。学生さんからすれば、なぜダメだったのか理由を知るすべがなく、何をどう改善すればよいのかつかめず、自信を失っていたりします。
ごく一部の会社の、人を軽んじるような不届きな対応が話題になってしまい、社会への不信感を募らせ、就職すること自体への気持ちが萎えてしまったりします。とても不幸なことです。

就活中の学生さんにお願いしたいのは、根気良く活動を続けていただきたいということです。無名だけど良い会社、皆さんの努力を認めてくれる会社はどこかに必ずあるはずです。本当に大変だと思いますが、出会う努力だけは続けていただきたいなと思っています。


2013年2月2日土曜日

社内講師による研修の良さと難しさ(2)


社内講師で研修する場合、テーマや進め方によって向き不向きがあります。

例えば、「講師が受講者に向けて講義する」というスタイルの場合、興味を持って話を聞いてもらうには相応の話術やテクニックが必要です。そもそも一方的に講義するだけの内容では、外部講師であっても受講者に興味を持たせ続けるのは難しいことです。よほど話がうまい人、話題豊富な人、適切な進め方ができる人でない限り、社内講師は不向きということになります。

他にもマネジメント手法ビジネスマインドといったテーマでは、失敗が多く見受けられます。受講者が講師役の仕事ぶりも知っているため、「お前に言われなくない」「お前に言う資格はない」なんてケースが出てきます。どうしても聞きかじりや伝聞の話が多くなり、説得力を欠いてしまいます。講師役のレベルがみんなに理解、共有されていれば少し話は違いますが、このあたりを社内講師で行おうとするならば、相応の講師人材をきちんと育成することが必要でしょう。

一方、向いていることで言えば、社内で必要なスキル共有、社内課題の改善や解決、その他社内事情に基づいた取り組みは、社内講師の方が的確な進め方ができます。外部講師では事情の理解に時間がかかったり、ピントがずれたりすることがあります。
前に少し述べたように、社内講師自身の育成を目的とすることもできます。あえて講師をやらせ、本人のスキルアップにつなげるということです。

私が使い分けていたのは、社内に専門家がいる技術や知識の共有、社内テーマへの取り組みは社内講師、社外でも通用する一般的なスキルやノウハウ、原理原則を学ぶには外部講師ということでした。

また「リーダー」的な立場で取り組むなら社内講師「先生」的な立場なら主に外部講師(テーマによっては社内人材もいる)としていました。
やはり即席の社内講師がいくら先生づらをしても、通用するのはせいぜい新入社員くらいまでではないでしょうか。ですから、新人の技術研修などでは、講師に経験を積んでもらう、リーダー的な感性を養ってもらうという考えも少し含んで講師の人選をしていました。

社内研修に熱心な企業では、社内講師の育成にも熱心に取り組んでいるところがあります。外部講師やセミナーから得た内容やノウハウを、社内人材にしっかり植え付けて展開しようとしたり、様々な形でそれぞれの社員が勉強する時間を設けたりしています。

そんな取り組みで、中身も伴ったプロフェッショナルな社内講師が増えていくならば、これはとても素晴らしいことではないかと思います。


2013年2月1日金曜日

社内講師による研修の良さと難しさ(1)


今は社内研修のお仕事を頂く立場の私ですが、企業人事として社内研修を企画するという逆の立場も長く経験してきました。

特に中小企業で社内研修をやろうとすると、研修会社に頼むほど予算もないし、懇意の講師もいないし、社内講師で何とかしようと考えることは、意外に多いように思います。

確かに外部講師を頼むと相応のお金がかかりますし、時としてこちらの意図する効果が得られないこともあります。(これは講師の力量の問題だけでなく、意図する研修内容の伝え方やテーマと講師の相性など、依頼する側の問題もありますが・・・。) 
「それなら社内で何とかしてしまおう」となります。

私はIT系の企業にいましたが、この手の会社では表向きに人材育成を売り物にしていることが多く、新卒採用などでは「きちんと研修して育てます!」的な言い方でアピールします。
よって社内研修も、新入社員対象の技術研修の比重が必然的に重くなり、これを講師役の社員が手作り感満載で実施するような会社が多かったわけですが、これでは研修テーマにしても進め方にしても研修対象にしても、当然偏りが大きくなってしまいます。
最近はこのあたりも、業界全体的にずいぶん改善されてきて、研修対象も社内各階層に、テーマも技術スキルだけでなくヒューマンスキルやマインドも、社内講師だけでなく外部講師も、という形になってきています。

最近ある会社で、「社内講師で研修を実施したが、大変な不評だった」というお話を聞きました。内容を聞くと、一方的な講義形式の研修を毎日2時間ずつで計3日間、テーマも財務諸表とか労働法規とか、一般知識として知っておいた方が良いがすぐに活かすというものでなく、講師は関連部門の人が持ち回りでやったということでした。研修内容もそれぞれの講師役の社員に丸投げだったようです。
たぶん「研修をやれ」と会社の上層部から言われ、思いついたテーマで話ができそうな人を社内講師に仕立てて、とりあえずやったということなのでしょう。

私はそのお話を聞いた時、企画された方や講義された方には大変失礼ですが、「そんな研修は受けたくない」と思ってしまいました。前向きに捉えようとしてもやっぱり面白くなさそうだし、そんな研修は次の実施に向けての悪影響になります。「この前は役に立たなかったし、今度も同じだろう」と思われてしまいます。片手間のやっつけ仕事の研修ならば、やらない方がマシです。

社内講師で研修するにあたっては、研修テーマや進め方、研修対象などによって向き不向きがあります。そのあたりを見誤って漫然と研修しても、せっかくやったのに下手をすれば逆効果?なんてことになりかねません。
研修を企画する上では、やはりこのあたりをしっかり認識した上で行うことが重要であろうと思います。