2012年8月26日日曜日

まずはできる所から・・・ワークライフバランスの話

やりがいのある仕事と充実した私生活を両立させる、仕事と生活の調和という考え方である「ワークライフバランス」が言われて久しいですが、残念ながら実現しているとは言い難い状況です。

「ワークライフバランス」を口実に、残業時間数だけを規制している会社があります。仕事量の調整をしていないので、サービス残業の温床になっていたり、社員同士の繁閑に大きな格差があったりします。

社員の側にも、残業代で稼ごうと、やたら労働時間が長い人がいます。他人の働きぶりを見て「あれは生活残業だ」と言い、自分の事では「必要な残業だ」と言ったりします。
(残業しなければ生活できない待遇自体にも問題があると思いますが・・・)

会社にも社員にも、長時間労働を美徳とするような日本人的感覚が、まだまだ残っているところもあると感じます。

社会全体で見ても、仕事に就けない方々がたくさんいる一方、定時に帰れないのは当たり前、毎日深夜まで働いて過労死寸前のような方々もいます。正社員と非正社員の格差の問題もあります。すべての事柄においてバランスを欠いているように思います。

ではどうすれば解決に向けられるのか・・・。私に明確な答えはありませんが、少なくとも自己管理、自由競争の世界だけでは、実現は難しいと思っています。そもそもバランスを欠いてきた原因も、この辺りにあるのではないでしょうか。

働き方や働かせ方に関する規制、産業政策や雇用政策、その他いろいろな面でバランスを取る取り組みが必要だと思いますが、そのためには多くの時間も労力も必要でしょうし、一見労働者を優遇するだけの内容と取られがちなので、企業経営の立場からは反対も多いようです。なかなか一筋縄ではいかないでしょう。

結局「ワークライフバランス」に関しては、問題意識を持った経営者が、自分の会社の中でできることから取り組んでいくのが、今のところは一番早道のように思います。実際に、中小企業であっても、一部の経営者は自社内での取り組みをどんどん進めています。

うまくすれば、生産性の向上にも大きく貢献するのではないかと思うのですが、それは甘い考え方なのでしょうか・・・・。

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