2013年3月1日金曜日

新人研修が学生気分に引き戻す・・・?(1)


今日から3月、来月には新入社員が入社してくる会社も多いと思います。4月は新人研修が真っ盛りという感じではないでしょうか。
私も講師として新人研修をお手伝いしますが、いつも思うのは、せっかく本人たちが社会人として切り替えた気持ちで来ようとしているのに、研修という形で学生時代の気分に戻してしまうような場から始めなければならないことのジレンマです。

考えてみれば、同じ境遇の同年代が集まって、カリキュラムに則って勉強するという形になれば、やっぱり学生時代にずっと経験してきた慣れた雰囲気です。切り替えたはずの気持ちが元に戻りがちになっても仕方がないと思います。
私はIT系の会社にいましたので、新入社員はシステム開発などの専門技術を含め、少なくとも5月いっぱいくらい、長いところはさらに1~2ヶ月の期間は研修になります。ほかの業界と比べれば、結構長い期間なので、さらに学生気分に戻りやすい傾向がありました。

程度の差はあれ、このようなことはどの業界のどんな会社でもたぶん同じで、きっとそれぞれの会社で、研修内容を工夫したり、いろいろな形で意識付けしたり、新入社員を学生気分に戻さないように、気を使われているのではないかと思います。私も企業で研修担当をしていた頃は、手を変え品を変え、いろいろなことを考えた覚えがあります。

そんな私の経験の中で、意外に引き締め効果があったのは、研修費用の話をした時でした。新人研修を受けさせていれば、勘のいい新入社員は、自分たちが受けている研修にいったいどれほど費用が掛かっているのかに関心を持ちます。(もちろん、何も感じていない者もいますが・・・)

そんな中で、具体的な金額を出した時も出さなかった時もありますが、自腹では到底負担できない金額だということ、この研修費用は会社にとっては投資だということ、多額のお金を投資しても良いと考えるほど、新入社員に期待しているんだということをよく話しました。「給料をもらって学んでいる」ということの意味を理解させるには良かったようでした。

新人研修は絶対に必要なことですが、何の工夫もなしに漫然とやると、いつまでも学生気分が抜けず逆効果なんていう部分も出てきてしまいます。こんなちょっとした意識づけをするだけでも、その後の様子は意外に違うものです。

明日もこれにまつわる話の続きを・・・。


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