2013年10月18日金曜日

内定者に聞いた“就活の進め方の個性”


ある企業で、来年入社の新卒内定者の方々に、就活中の様子を聴く機会がありました。

企業研究のしかたについて尋ねてみたところ、ある女性は「ちょっとでも興味を感じたところにはできる限り説明会に行って、その時に感じるもので選考に進むかどうかを決めていた」と言っていました。
特に活動を始めたての頃は、自分にとっては“ハズレ”と言っていいような会社にも、ずいぶん当たったことがあったようです。そんな経験をしながら、徐々に目も肥えていき、効率的に活動できるようになっていったそうです。

これに対してある男性は、「特に自分が重視している事業内容の部分を、できるだけ細かく自分で調べて、その上で説明会に参加するかどうかを決めていた」とのことでした。まったく的外れの企業に行くようなことはなかったが、説明会に参加した社数はやっぱりあまり多いとはいえないと自己評価していました。自分の適性を良く見て、「自分が役に立てる仕事は何か?」という考えが強かったのだそうです。

就活の一般論として、「会社はできるだけいっぱい回ろう」なんて言いますが、実際にやろうとするとそれほど簡単なことではありません。最近は100社以上回ったなんていう人もめずらしくありませんが、やっぱり時間的な制約もあるし、とりあえず数を撃てば当たるというものではありません。うまく活動するには効率もメリハリも必要です。

このお二人の場合、とった方法はそれぞれ正反対ですが、共通しているのは「自分に合った方法を自分なりに考え、自分なりに検証しながら進めて行った」ということです。自分なりの特性に合わせた“就活の進め方の個性”と言えるでしょう。

もう一つ印象的だったのは、最近の就職指導の中でよくやっている“模擬面接”のことを聞いたところ、このお二人はやろうとは思わなかったそうです。

「あまり意味がないだろうと思った」という点は共通していて、その代わりに何をやったかというと、女性の方は友人との情報交換や意見聴取で、「面接で○○って聞かれたら、なんて答えたらいいと思う?」なんていうやり取りをしていたそうで、男性の方は、やはり「自分なりの反省とあらためての自己分析だった」とのことでした。

ここにも“自分の感性と対外情報重視”“自分で考えることと準備の重視”という、企業研究の仕方と似たような違いが出ていました。

就活に関する本があふれ、塾やセミナーのようなものまである昨今ですが、就活を成功させるための基本は、やはりマニュアルや周囲の声に流され過ぎず、かといって無視はせず、「自分に合った方法を自分で考える」ということに尽きるようです。


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