2013年2月6日水曜日

「やる気が出ない」という理由


「なぜこんな結論になるんだ」「何でこんなことを言うんだ」など、上司や会社に憤慨してやる気がなくなったという経験は、サラリーマンであれば何かしらお持ちだと思います。私もかつては「なぜこうなるんだ!」「もっと言い方を考えられないか!」など、文句がいっぱいでした。当然やる気を失うこともたくさんありました。
今でこそ冷静にみられるようになりましたが、これは単に年齢と経験を重ねる中で、良くいえば許容範囲が広がった、悪く言えば鈍感になったということで、本質的な部分では大した進歩もしていないと思っています。

先日もある会社で、「会社のやることなすこと、自分たちにとってはみんな裏目な事ばかりで、モチベーションを保つことが難しい」と話す若手社員たちがいました。「上司や会社のせいでやる気が出ない」ということです。私も同じような経験はいっぱいありますし、本質的な“感情”はそれほど変わっていないので、気持ちはとってもよくわかるのですが、今のコンサルタントと呼ばれる立場になって、このあたりの“考え方”はずいぶん変わりました。

一つは「そういう動きや結論になるには、何か必ず相手なりの理由がある」ということ。もちろんセンスがないのかもしれないし、人の気持ちがわからないのかもしれないし、性格が悪いのかもしれないですが、そこに至った理由が必ずある訳で、その事情を知らずに批判しても絶対に折り合わないということです。

もう一つは、たとえどんな理由であっても、それが他の誰かのせいであっても、やる気をなくすことで損するのは結局は自分で、結果は自分に返ってくるのだということ。やる気をなくせばパフォーマンスが落ち、所属部門や会社の業績まで悪影響を及ぼし、業績が下がれば結局自分の給料に跳ね返ってきます。パフォーマンスが下がれば評価も下がるでしょうから、結果は同じことです。やる気をなくすのは本人の勝手であって、それが誰かのせいであっても考慮されることはありません。

ではどうすれば良いかといえば、自分のやる気が出るような環境作りを自分なりにするしかありません。こういうと「とにかく我慢しろと言うこと?」と思うかもしれませんが、決してそうではありません。

例えばなぜそうなったかの事情を聞けば、もしかしたら納得できるところがあるかもしれません。相手に自分の感情を伝えたら、理解はされないまでも少しは対応が変わるかもしれません。知らされないことや教えてくれないことを批判しても情報は得られませんから、自分から聞いたり調べたりするしかありません。やる気は個人の主観的な気持ちの問題なので、自分なりに改善、解決するしかありませんし、改善や解決の仕方は必ず何かあるはずです。

「アイツのせいで・・・」と腐っていると、最後にバカを見るのは自分です。自分がやる気をなくす原因を蹴散らしてみる努力をすることは、自分のために必要ではないかと思います。


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