2013年7月17日水曜日

多彩過ぎて難しいリーダーシップ論


ある程度の社会人生活を過ごした方であれば、リーダーシップに関する本の何冊かを読み、研修のいくつかを受講した経験は、たぶんお持ちだろうと思います。

私もリーダーシップをテーマにした研修など行うこともあり、常に情報収集をします。そんな中で、先日も書店に行った時にあらためて思ったのは、「リーダーシップ論は多彩過ぎて、正解が良くわからない」ということです。

「リーダーシップ」をテーマにした書籍というのは本当にたくさんあります。いくつか手に取って見ると、“率先垂範”とあったと思えば“部下にまかせろ”とあったり、“厳しさ”を前面に出したものがあるかと思えば、“対等な関係が重要”とあったり、“人間の器の大きさ”を強調していたかと思えば“器ではない”とあったり、本当に多種多様です。

研修でも同様で、体系的にうまく整理されたものがいくつもあり、基本的にはどれも「なるほど」と思うものばかりで、はっきり言って何が良いやら悪いやらはわかりません。いや・・・きっとみんな正しいのだと思います。

そんな中で、私が「リーダーシップ論」をテーマにする時は、本当に共通的で基本的な考え方の解説はしますが、それ以外はあくまでいろんな考え方を紹介することに徹するようにしています。
なぜそうしているかというと、もちろんいろいろ見てきた中での自分の好みはありますが、結局「リーダーシップ論」語っている人が教祖の「自分教」のようなもので、それならばいろいろな“教義(その人のリーダーシップの考え方)”を幅広く知った方が、何かと役に立つように思うからです。

もちろん一つの“教義”を突き詰めることで良い結果を得る人もいるでしょうし、「信じる者は救われる」なんてことも言いますが、こんな宗教チックな要素があると、ちょっとした考え方の違いで排他的になったり、他者否定を始めたりすることも起こり得るように思います。せっかく多彩なノウハウがあるのに、それはもったいないと思います。

やはりリーダーシップのように、正解が何かがわからないような事柄だからこそ、いろいろな考え方を知っておくことが大切ではないかと思います。


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