2013年7月3日水曜日

上司がチヤホヤされている会社


いろいろな会社とお付き合いをさせて頂いて、会社毎の雰囲気の違いというのはいろいろな部分で感じますが、私が良く感じる違いの一つに、「経営者や上司に対する社員の対応」があります。どんな違いかというと、フラットで差がないイーブンな関係か、何かと上司を持ち上げて特別扱いしているかというところです。

前者は社員の年齢や社歴が若い会社に多く、後者は中堅規模以上、年齢構成が比較的高い、社歴が比較的長いという中のいずれかに当てはまるところが多いようです。すごく簡単に分類すると、前者は俗にいう「さん付け運動」などとは無縁の会社、後者は「さん付け運動」の実施を検討するような会社という感じでしょうか。
また、これはあくまで私が感じる傾向ですが、前者は議論や意見交換が活発だが、俗にいう礼儀やマナーについてはちょっとルーズ後者は上意下達、トップダウンの傾向が強く、上に対して物申すような気概はあまりないという感じがします。

お付き合いがある会社の中に、圧倒的に後者の感じのところがあります。上司が来ると社員たちは何となくそわそわしだし、上司に対していろいろ気を遣って声をかけます。上司もだからといっていばる訳ではありませんが、そんな感じを当たり前に捉えている様子です。飲み会に行っても上司には特別の席があり、周りの人間があれこれと世話を焼きます。ゴルフなどに行っても同じです。まぁ普通の光景といえばそうなのかもしれません。

私はフラットな関係の会社からそうでない会社まで、端から端まで見てきましたので、少なくとも自分の経験範囲では、その会社がどのあたりの位置づけかの程度がわかりますが、実際に中にいる人たちはそんなことはたぶんわかりません。他と比べようもないので仕方ありませんが、私から見ると、「ちょっとチヤホヤしすぎじゃない?」と思ってしまいます。

私自身があまり権力を笠に着るような感じは好きでないので、フラットな関係性の会社には好感を持ちますが、それでもあまりに礼儀知らず、常識知らずでは困ります。組織の統制を考えれば適度なトップダウンも必要です。
一方で、上司にチヤホヤする理由は、社員にとってはそれだけ自分の身の上に影響力がある相手だということなので、組織としては機能しているということですし、それはそれで必要なことでしょうが、これも行き過ぎると個人が自律的に考えることをしなくなり、組織の活力を失います

やはり「あちら立てればこちらが立たず」というところがありますが、中にはフラットな関係を維持しながら礼儀正しい会社もあります。顧客向けの礼儀を重視してそれなりの教育をしてきた結果、いつの間にか社内でも「親しき仲に礼儀あり」の雰囲気ができていったのだそうです。

好ましい社風を意識的に作るのはなかなか難しいことですが、いろいろ工夫すれば良い面を両立することは可能です。試してみると良いと思います。

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