2014年1月15日水曜日

「人を見て態度が変わる人」を信頼してしまう怖さ


周りの人たちと信頼関係を築くのは大事なことですが、これが会社である場合、特に責任が大きい立場にいる経営者や管理者といった人たちが、信頼する相手を間違ってしまうと、これは大変まずいことになります。

私が見てきた中で、信頼する相手として間違いやすい人として、「人を見て態度が変わる人」ということがあります。要は、自分に対する接し方は好ましいが、その他の人に対しては・・・? というような人です。

「人を見て態度が変わる人」の典型として挙げられるのは、「ヒラメ社員」「ごますり社員」と呼ばれる、上司のご機嫌ばかりうかがっているような社員です。

上司の側から見れば、常に自分に注目し、自分に対して気が利き、いろいろお膳立てをしてくれ、自分のいうことを良く聞く、というように見えるので、信頼を置ける相手と思ってしまっても無理はないでしょう。

ただ、こういう人は、自分よりも下、自分よりも弱いと見た者に対して、非常に横柄であったり、強引であったり、高圧的であったりします。例えばお店で食事をしたり、買い物をしたりするときに、店員さんに対して乱暴な言葉づかいであったり、いばった態度を取ったり、最近話題になったことでいえば、土下座を強要したりという人も、基本は同じだろうと思います。

会社の中で、こういう人物を信頼して仕事を任せてしまうと、部下たちに対して大した説明もせず、権威や命令で強引に物事を進めようとします。ときには「○○部長の命令だから」などと「虎の威を借る・・・」というような行動を取ります。

こんな人は当然部下からの信頼は得られませんが、実はここで「威を借られた」上司自身も、本人のあずかり知らぬところで部下の信頼を失っています。
自分が直接手を下していなくても、信頼する相手を間違っているということで、部下たちの評価としては、「こんなおかしな人を信じている」「人を見る目がない」「現場のことをわかっていない」となります。

自分が主導した事に対する反応だとわかっていればまだしも、他人の行為で自分の信頼が失われているとしたら、部下が否定的な反応をする原因が自覚できないとしたら、会社や自部門をまとめていく上では大きな障害になります。こういうことは、できれば極力避けなければなりません。

責任ある立場にある人ほど、「信頼する相手」を間違ってはいけないと思います。


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