2014年2月17日月曜日

良い転職につながる一つの要素


転職という形で仕事の環境を変えることで、それが良い結果になることもあまりそうではないことも、どちらの場合もあると思います。

転職については、私もいろいろな方から意見を求められ、その人に応じていろいろお話をします。中にはあえて環境を変えない方が良いと感じることもありますが、そう思った人が実際に転職をすることになり、ご本人からその後の様子を聞いたりすると、あまり良い状況になっていないことが多々あるのも事実です。

これは稀なことかもしれませんが、何度も転職を重ねるごとに、行き先の会社規模は小さくなり、仕事内容は限定的になり、給料も下がっていくような、何のための転職かわからないようなことを目にしたこともあります。
そういう様子を目にしてきた中で、私の基本的な考え方としては、「まずは今いる場所でできることを精一杯やってから転職を考えるべき」というように思っています。

その考え自体は間違いではないと思いますが、先日見ていたテレビ番組の中で、ちょっと考えさせられることがありました。

小学生ながら天才的な俳人で、句集も出版して売れているという子の話題でしたが、その子は自分の学校でいじめにあっていて、なかなかスムーズに通えていないのだそうです。そんな中で、別のある小学校で彼の俳句を教材に使っているところがあり、彼がその学校を訪ねた時の様子が放映されていました。

訪ねた先の学校の子たちは、彼がいじめにあっていることも作品を通じて知っており、暖かくクラスに迎え入れ、みんなで優しく声をかけ、本当に昔からの友達のように接していました。

訪ねた彼も、自分の学校ではそれなりの配慮をしてもらってはいるものの、なかなか通えなかったり、行っても一人ぼっちだったりしていた状況から一変して、本来の学校生活の楽しさを感じることができ、途中からずっとうれし泣きで涙が止まらなかったようでした。

私はこの子に「今いる環境でできることをやりなさい」とは、やっぱり言えません。自分でどう振る舞っても、相手にいじめをやめさせることはなかなかできないでしょう。でも、ちょっと環境を変えれば、自分のことを理解して、暖かく迎え入れてくれる人たちがいるのです。彼がこの訪問先の学校に通う事ができるとしたら、きっと楽しく豊かな学校生活が送れるように思います。

転職においても、きっと同じような場面はあるはずです。相手が自分を十分に理解してくれていて、来てくれることを心から望まれていて、その上で自分がやりたい仕事がそこにあるとすれば、あえて今の環境に残る意義はないかもしれません。。

もしも新たな環境に、今以上に自分を理解してくれる人がいるならば、今の仕事環境を変える転職という選択が、良い結果につながる確率は高まるのではないかと思います。
新たな行き先に自分の理解者がどのくらいいるかということが、良い転職ができるかどうかの大きな要素の一つではないかと思います。


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