2015年8月24日月曜日

偶然の出会いは本当に偶然なのか?


私自身、情報交換会や経営者交流会のような場に参加することが良くあります。ある時期はいろいろな場所に幅広く出ていましたが、最近は自分にとって望ましい場、効果的な出会いの多い場がある程度わかってきたので、いくつかの決まった会合に絞られてきました。

そういう場では、多くの人との新たな出会いがある訳で、その中ではその場限りになってしまう人もいますし、お付き合いが継続的につながっていく人もいます。
この境目が何なのかは、はっきり言ってよくわかりません。もちろん、話す時間が長く取れたとか、共通の話題があったとか、具体的な仕事の話ができたとか、そういう部分はありますが、それがすべてという訳でもありません。

そんな感じですから、お互いに付き合いが深まっていくと、「偶然の出会いって不思議だね」などという話になります。確かに何か一つタイミングがずれていたら、その人と会うことがなかったかもしれませんから、そういう話もうなずけるところです。

ただ、私が最近よく思うのは、「偶然の出会いは本当に偶然なのか」ということです。実はそう思うようになったのは、SNS等を通じてお互いの行動パターンや、共通の知り合いといったことが、お互いにわかる機会が増えてきたからです。
一見偶然のようであっても、実は同じようなコミュニティにかかわっていたり、同じような会合に参加していたりと、出会う確率がもともと高く、出会いは単に時間の問題だった、偶然というより必然だったのではないかと思うことが増えてきました。
 
そう考え始めると、それが例えば仕事という切り口であれば、会社での上司との出会い、取引先との出会い、担当することになる仕事そのものであっても、一見すると偶然と思える中に、かなりの必然が含まれているように思うのです。

以前書いたことがありますが、「キャリアは運に左右される」ということがあります。

自分のキャリアについて、どんなに緻密な筋書きを作ったとしても、実際にはその時その時に出会う人、たまたま周りにいる人たちからの見られ方、会社業績や景気動向、市場そのものの変化、その他偶然の要素に左右される部分が多く、思った通りに行くことはそれほど多くはありません。自分の思いより、他人からの目の方が、本人の適性をより的確にとらえているという面もあります。

そうであるならば、自分で決めた道筋にかたくなになるよりも、流れに乗ることや流れを活かすことを考えていった方が、より良いキャリアを積むことができるということです。

この基本的な考え方は変わりませんが、人との出会いのことなどを見ていると、ただ偶然と思っていたことの中には、必然ということも数多く含まれているように感じます。その仕事には出会うべくして出会った、なんていうことがたくさんあるのかもしれません。

 どんなことでも、「ただの偶然」と思ってしまえば、そこで考えることを止め、思考停止になってしまいます。それでは何の蓄積もありません。
「偶然の中にある必然」を見つけようとすることは、意識をしておかなければならないのではないかと、特に最近思います。


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