コロナ禍での感染防止のため、5人以上の大人数の会食を避けるように言われていますが、首相をはじめとした政治家たちがこれを守っていなかったということで批判されています。忘年会など中止にはなったようですが、結構な数の会合が計画されていたようです。
確かに経済のことはありますし、人に会って話を聞かなければならない事情はあるでしょうし、4人が良くて5人がダメなどという単純な話ではないですが、やっぱり立場としては率先垂範が必要だと思います。
しかし、当事者である政治家たちから出てくる反応は、「一概にダメとは言っていない」「距離は十分取っていた」「じゃあ家族の人数が多かったら一緒に食事ができないのか」など、開き直りのような言葉が多数ありました。これではちょっと信頼できません。
また、「今はこういう会食は控えるべき」と進言する人が周りにいなかったのかという指摘がいろいろな人からされています。私も同じことを感じますが、当事者たちが反応している様子を見る限りでは、忠告や苦言のたぐいを言ってもらえることはほとんどないだろうと思います。
あくまで見えている行動態度だけなので本質まではわかりませんし、政治家は権力者なので仕方がないところもありますが、周りから「言いづらい」「どうせ聞かない」「言っても無駄」「言うだけ面倒」などと思われていて、ダメ出しや忠告のような話をしてもらえる機会はとても少ないのではないでしょうか。
そもそも年を取ってくると、他人から注意されたり怒られたりすることはどんどんなくなるので、本当に自分を律していかなければならなくなりますが、それを実践するのはなかなか難しいことです。
そんな中で私の知人のある社長は、それなりの年齢で経営者経験も長い人ですが、周りに「意見」「アドバイス」「忠告」をしてくれる人が大勢います。年齢や性別、立場も幅広い人たちですが、そういう人が大勢いる理由は、常に自分から助言を求めに行き、言われたことの中から必ず何かを実践しようとするからです。要は「助言しがいがある社長」なのです。
そういう人なので、自分とは意見が違う人の話でもよく聞きますし、オープンマインドでいろいろな人と付き合います。周りから「話しやすい」「よく話を聞く」「言うと実行する」「一方的に否定や反論をしない」と見られているので、本人には良い助言が集まってきます。「やってみたけどちょっと無理だった」などという話をしていることもありますが、そうすると相手はさらに親身になって、一緒にやり方を考えてくれたりします。
偉くなるほど自分から話を聞きに行かないと周りは話してくれなくなりますし、聞く姿勢や聞いた後の行動も重要になります。
この社長の様子を見ていると、良い「意見」「アドバイス」「忠告」がもらえる人というのは、本人がそういう姿勢を周りに見せているからだということを強く感じます。周りの人に恵まれるかどうかは自分次第です。私もこういう姿勢を見習わなければと思います。
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