2013年5月17日金曜日

「応募者が多い」と喜ぶが・・・


今のような雇用環境であっても、一般的な中小企業であれば、応募者の数を集めることに苦労することも多いと思います。たくさんの応募者があると、経営者や人事担当者はそれだけでうれしそうにしているものです。

これは、「応募者が多ければ人数は確保できるだろう」という“数”の皮算用と、「良い人材が混じっている確率が上がるだろう」という“質”の皮算用の両方です。
こんなことから、まぁ普通に考えれば、「応募者の数は多いに越したことはない」「多い方がいいに決まってる!」となるのでしょう。

でも、本当に応募者は多ければ多いほど良いのでしょうか?

ちょっと見方を変えて、採用活動の作業効率を最優先に考えると、最も良いのは採用人数ピッタリの応募で、全員が採用基準に達している場合になります。その人たちが全員「御社が第一志望です!」と言って、全員が入社するというのが最も良い状況です。条件に合った応募者が最小限の人数で集まることが、一番望ましいということになります。

そう考えると、応募者の中で、自分たちが採用したいと考える人材の比率が高ければ良い採用活動ということができます。いくら応募者がたくさんいても、条件に見合わない人、不採用になる人が多いならば、採用活動としては非効率ですから、良い活動とはいえないはずです。
望ましい人材が集まらないということは、事前の情報提供の方法、内容などに問題があるかもしれないという見方もできます。応募者が多いといって喜んでいる場合ではないでしょう。

ちょっと視点を変えるだけで、今までよいと思っていたことが、全然違う形で見えてきます。目の前の状況を一方的な見方だけで一喜一憂するのは、あまり意味がなさそうに思いますし、問題の本質を見失うなど、デメリットになる事さえあり得ます。
こんな採用活動の例だけでなく、いろいろな場面で心しておく必要があると思います。

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