2013年6月21日金曜日

経営者や著名人の異口同音


私が人事の仕事に関わるようになってから5,6年経ったころ、自分の立ち位置がどうあるべきなのか、何を基準にすればよいのか、自分の中でもあいまいで迷っていた時期があります。

人事の仕事は相応の経験や専門性が必要である一方で、多くの人に関わることですし、専門家でなくても何となく感覚的に見えるような部分もあります。一概に正解がないということもあり、一言言いたい人はたくさん出てきます。その結果、周りのいろんな人たちからいろんなことを言われ、収拾がつかなくなってしまって、企画していたことが進まなくなったり頓挫したりという経験は、企業で人事に関わったことがある方であれば、多かれ少なかれあるのではないかと思います。

いろんな人からいろんなことを言われれば当然迷います。私の人事経験5,6年目ごろはそんな時期だったのだと思いますが、その頃のお付き合いの中で、外部のイベントに参加する機会が結構あり、そのイベントの中で、多数の著名な経営者、大学教授、スポーツ選手などから、人や組織のマネジメントに関わるいろいろなお話を聴く機会がありました。

皆さんご自分の経験や価値観から、「こういう考えのもとにやっている」というお話をされるのですが、たくさんお話をうかがっていると、言葉も表現方法も違いますが、言いたいことはかなり共通していると感じるようになりました。
「結果は大事だけど、プロセスはもっと大事」「個人個人に注目し、その人の心を理解しながら対話する」「お互いが納得しながら取り組む」「押しつけでなくサポート」など。他にもなるほどそうかと思うことがたくさんありました。

お話をうかがった方々は、分野は違っていてもその分野で認められた一流の方ばかりでしたが、そんな方々が異口同音同じニュアンスを語られるということは、何らかの原理原則があるということと感じ、これを肌感覚で知る事ができたことで自分の立ち位置価値観が定まり、迷いもなくなっていきました。
その頃うかがったお話が、今の仕事を進めていく上での考え方の基礎になっていることもたくさんあります。

よく事情を知った周りの人たちへの相談で解決することもありますが、考え方の基本や自分の方向性など広い視点が必要な時には、直接関係がなくても多くの人の話を聴くことが良い場合もあります。私の場合は偶然の役得でしたが、「その道を極めた人たち」のお話をたくさん聴けたのは、とても大きい事でした。

私は単なる結果オーライでしたが、もしも皆さんの心の中に何か迷いが生じた時、こんな取り組みが何か解決につながることがあるかもしれません。


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