2014年12月1日月曜日

「日本人は海外勤務に向いている」というお話


グローバル人材の重要性が言われるようになってから久しいですが、まだまだ課題として挙げられることも多いですし、グローバルへの対応や人材育成に苦労している企業も多いと思います。

私自身は海外ビジネスの経験がそれほど多い訳ではありませんし、海外勤務も経験がありませんので、あくまで漠然としたイメージですが、「日本人には言葉の問題もあるし、自己表現や意思表示が得意でない面があるので、外国人とのビジネスには苦労するもの」と思っていました。

しかしあるフォーラムでうかがったことの中に、「日本人は実は海外勤務に向いている」という話がありました。
そのキーワードは「寛容性」なのだそうです。

例えば、自分のことを無宗教という日本人は多いらしいですが、これは決して宗教心が無い訳ではなく、特定の教義に偏ることをあまり好まないというだけなのだそうです。

ですから、葬式や法事、時節柄の墓参り、お盆や正月の帰省、七五三、クリスマスなどの行事は、宗派や思想にこだわらずにきちんと行います。自分たちと異なる文化や考え方に対する「寛容性」があり、それが良いと思えば、積極的に自分たちの中に取り込むことができるのだそうです。

この持って産まれた資質から、海外の文化を受け入れて現地の生活や人間に順応することができやすいので、海外勤務などの異なる環境で生活することには向いているということでした。

もちろん、日本人のみんながみんなこうではないでしょうが、私としては、日本人は村社会の島国気質で、海外生活には順応しにくい所があると思っていました。
ただ、「寛容性」という資質は確かにあるし、それを活かせばグローバルなビジネス環境には実は向いている部分があるのだと思い、いかに自分たちの特性を適切に捉えるかということが、非常に大事だということをあらためて感じました。

ちなみに、これは同じ流れの中で出ていた話ですが、日本人は周りの人たちと同じという単一性、均一性を好むので、ちょっと変わった人や自分たちとは異質な人を、自分たちの中に受け入れることは、意外に苦手なのだそうです。

「海外に出て行って働くことには向いているが、海外から来る人を受け入れて働くことはあまり得意ではない」ということになりますが、何となく今の状況を言い当てているようにも思います。

「自分のことは、知っているようで意外に知らない」ということは、相変わらずどこでもありがちなことのようです。


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