2014年5月26日月曜日

「会社情報はネットで調べる」と言われたある会社の感じ方


就職活動はまさにネット活用が当たり前の時代です。
昔のアナログな時代の就職活動のように、情報不足を感じることは無くなりましたが、今は逆に情報量が膨大になりすぎて、いかに取捨選択するかの方が難しくなってしまっています。

ある会社で新卒採用をお手伝いしていますが、会社説明会で書いてもらうアンケートの中で、「今後どうやって当社の理解を深めていきますか?」ということを聞いています。そしてその答えの大半は、「ネットを通じて調べます」という回答です。

実はこちらの会社は少し特殊な業界のため、何でもかんでもホームページ上に情報を開示できるような会社ではありません。業界自体の情報も、ネット上にはごく一部の偏った情報しか出ていません。ですからこちらの会社の説明会では、業界の話や仕事内容の説明を、非常に細かく丁寧に行います。

そんな中で「会社情報はネットで調べる」と言われてしまうと、こちらの会社での反応は、「ネットではきっと調べられないんだよなぁ・・・」となります。本音で言うと「もっと直接聞きに来ようとして欲しい」という感じのようです。
今の世の中では「ネットで調べる」という流れが当たり前であることを理解はしているものの、それがどこか受け身なように感じてしまい、納得しきれないようです。

これに対して別の会社では、ホームページでの情報開示にとても力を入れています。ページ数もかなり多いですが、大半のことは自分で調べることができます。こちらの会社では「ちゃんとホームページを見ればわかるはず」という思いがあります。結構目立つ場所に書いてあることでも、面接でとんちんかんな答えをされ、「調べる気がないのは、うちの会社に興味がないんだな」という捉え方をします。

これらのことを指して、会社情報をネットで調べることが良いとか悪いとか、それぞれの会社の捉え方が偏っているとか、そんなことを言うつもりはありません。

ただ、リアルとネット利用には一定のバランスが必要で、これは就職活動だけに限らず、どんな環境であったとしても、どちらか片方だけでは通用しないということです。

「直接聞きに来てほしい」という会社でも、ネット上の情報を全く調べていなければそれではダメでしょうし、「ホームページを見ればわかるはず」という会社も、会話の中での質問が何も出て来なければ、やっぱり印象は良くないでしょう。

会社側の勝手な言い分と言ってしまえばそれまでですが、リアルとネット利用のバランス感覚は、人間関係の中ではどんな場面でも必要です。

相手がどんなバランスを良しとしているかを、感じ取ろうとする努力はやっぱり必要なのではないかと思います。


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