2017年12月25日月曜日

何でも「自分ごと」にできる人がうまくいく



このところ、何人かの企業経営者や管理者の人たちと、「うまくいく人の共通点」という話をする機会がありました。
強い人、謙虚な人、へこたれない人など、いろいろな人物像が出ましたが、その中に「何でも“自分ごと”にできる人」と言った人がいました。実はこれまでにも何人かの人たちから聞いた言葉です。

その定義を一言で言うと「絶対に人任せや人のせいにせず、すべて自分が当事者として何ができるかを考えている人」ということでした。
一見すれば自分には関係が無さそうなことでも、自分なら何ができるか、自分だったらどうするかという視点で、常に話を聞きながら、自分が当事者になったつもりで考えている人だということです。似ているニュアンスでは「他責にしない」というものがありますが、それよりはもう一歩進んでいて、「自分を当事者にする」というところが違うのだということです。

こんな言い方をすると、例えば「自分が中心でリーダーシップをとる」「自分で場を取り仕切る」「他人を巻き込んで実践する」などということと同じように思うかもしれませんが、こちらもまたそういうことばかりを指しているわけではありません。

もし仮にそういう動きを取ろうとすると、それは「自分が先頭に立って走るイメージ」だと思いますが、そういう中にはどこかに「自分の意志に他人を巻き込む」ということが出てきます。誰かを無理やり巻き込んでいるかもしれませんし、自分の意志だけで、自己中心的に“自分勝手”な振る舞いをしている可能性があります。

「自分ごと」には必ずその対極に「他人ごと」がありますが、私が話を聞いた人たちは、その「他人ごと」までわかった上での「自分ごと」でなければならないと言います。周りのことすべてをしっかりと視野に入れていなければならず、「自分勝手」「自分の都合」「自分のエゴ」を「自分ごと」だと勘違いしてはいけないと言っていました。

こんな話をいろいろしながら私が思ったのは、ここで言われていた一連のことは「究極の相手目線を目指す」ということではないかということです。いかに広い視野で全体を見渡すか、その前提があった上で、さらに自分ができることを考えて、自分で責任を持って実行するということです。成功するためには確かに重要なことだと感じます。

こういう話をひとしきりした最後に、「そういう“自分ごと”の人に出会ったことがあるか」と皆さんに尋ねると、ただ一人だけ、「それに近い人には一人だけ出会ったことがある」とのことでした。
やはりこんなに出来た人物には、そう簡単に出会えるはずもなく、言い方を変えれば「究極の人格者」ともいえるのかもしれません。

ただ、自分にできるかできないかはさておき、こういう人物像を整理できたことは、ビジネスをしていく上で目指すべき姿が一つ見つかったということで、私個人にとっては大きなことでした。

そこまでには到底及ばないでしょうが、本当に意味での「自分ごと」を少しでも増やせるように、今まで以上に意識していきたいと思っています。


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