2012年9月11日火曜日

後ろ向きの仕事

仕事の内容を考えた時、前向きに捉えられるものと、後ろ向きと感じてしまうものがあると思います。
私が関わる人事業務でいえば、採用活動や働きやすい職場環境作り、社員満足の向上などは前向きな仕事、人員整理などのリストラ、労務トラブルの対応などというのは後ろ向きな仕事の部類になるのでしょう。

最近、この不況下でも業績を伸ばしている会社と、不況の影響を強く受けて非常に厳しい状況の会社、それぞれの人事の方からお話をうかがう機会がありました。当然かもしれませんが、やはり伸びている会社では前向きな仕事が多く、厳しい状況の会社では後ろ向きな仕事が多いようです。

もちろんどんなに後ろ向きと感じる仕事であっても、やるべきことはやらなければなりませんが、厳しい状況の会社のお話で感じたのは、会社の雰囲気やムードまで必要以上に後ろ向きになっており、それも経営者や幹部社員、上長などのちょっとした言動や動き方、その他些細なことの積み重ねでそのような状態を作り出してしまっているということでした。

後ろ向きな仕事というのは、将来前向きな仕事をするためのベース作りですから、必ず前向きな理由があるはずですが、今の危機感を必要以上にあおっていたり、社員の不安感を助長する事ばかりが強調されていたりするようです。(組織の中で、自分の身の安全を確保している人ほど、そんな傾向があるようですが…。)

やはり人は気持ちで動く部分は大きいですから、同じ内容の仕事であってもムード作り、雰囲気作り、動機付けの仕方などで、この気持ちの部分は大きく変わってきます。
厳しい状況で余裕がなくなっている中ではやむを得ない所もありますが、「後ろ向きなだけの仕事ではない」と感じさせる働きかけも必要ではないかと思いました。

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