2012年9月18日火曜日

ビジネスライクではできない仕事

3年半ほど前になりますが、私の父が亡くなった当時のことです。

父の入院中と、亡くなってからの経験を通じて、本当に多くの方々のお世話になりました。入院中の身の回りのことから、最期を看取るまでお世話してくださった看護師の方々、その後の葬儀全般をお世話してくださった葬儀屋さんや納棺師、斎場の方々とは、初めて長い時間に渡ってその仕事ぶりに接し、ただビジネスと割り切ってはできない仕事なのだと、本当に強く感じました。

もちろんそれぞれの方々の内心では、公私を区別したり仕事は仕事と割り切っていたりする面もあるのだと思いますが、周囲の我々にはそんなことは微塵も感じさせず、患者やその家族、故人や遺族の気持ちを本当に細かな所まで考え、献身的というのはこういうことなのかと思いました。

私も人事コンサルタントという仕事柄、人の気持ちには十分敏感なつもりでいましたが、仕事の中ではやはりどこかでビジネスライクに割り切っていたり、経済原則に左右されていたりすることも多かったように思います。
そんなレベルを大きく超える「人に対する感性」が必要な仕事をしている方々に接したことで、自分の仕事ぶりも、もっと見直さなければならないと感じた事を覚えています。

たぶん、私と同じような経験をされた方はたくさんいらっしゃると思いますが、今一度あらためて、このような仕事をしている方々の存在がもっと認められ、もっと感謝され、尊敬されるべきだと、当時のことを思い出しているところです。

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