2012年9月6日木曜日

「それほど調子は悪くない」という会社

いろいろな会社の現状についてのお話をうかがっていると、本当に厳しい状況に置かれている企業がある反面、こんな経済状況にもかかわらず案外悪くないという会社にも結構出会います。その理由をうかがうとそれぞれ「なるほど」と思うことも多いです。

単純な例で言えば、景気変動の影響が比較的少なかった業界の仕事に関わっている所などですが、面白かったのは、顧客が大口1社に依存しているが、その中の様々な部門とまんべんなく取引しており、当然部門毎に業績の比較的良い所と悪い所があるが、まんべんなく取引があるおかげで毎年バランスは取れている、というような会社がありました。

一般論で言えば、取引先が1社に集中することは良しとされないでしょうが、取引先自体が幅広くビジネスをしていて、そこに深く入り込んでいれば、結果的にはリスク分散になっていたということなのだと思います。

お話を伺う中で、案外悪くないという会社の皆さんが割とおっしゃるのが、謙遜もあるのでしょうが、「結果オーライもあるよ」ということでした。
もちろんどこに商機があるか、どうすればリスク分散できるかは常に考えていたと思いますが、必ずしも思った通りに運んだ訳ではないのだと思います。そこには理屈だけでは説明できない運や、経験からくる勘といった要素もあったのだと思います。

先を見通すことが難しい今のような時代、一般論だけで解決しきれない事も多いですが、さすがに運や勘といったものまでをどう磨いていくかはなかなか難しいことです。

ただ“運”は他人が運んでくれるもの、“勘”は経験で研ぎ澄まされるものと考えれば、結局人脈を広げて経験を積んでいくことに尽きるのではないかと思っています。

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