2013年11月11日月曜日

変化の中で相対的に得られた付加価値


仕事の移動中のすきま時間に、よくカフェを利用します。
最近はスターバックスのシアトルスタイルをはじめとした新しい形態の店が増え、昔ながらのフルサービスの喫茶店はずいぶん減りました。

ただ、このところ私は、この昔ながらの喫茶店も結構利用しています。値段は多少割高であっても、何となく落ち着き感が違うので、たまにそういう空間を求める時があります。昔ながらのスタイルに付加価値であるという感じです。

客層を見ていると、懐古志向だろうと思われる年配世代がいる一方、昔のことなんてたぶん知らないであろう若い世代もたくさん来店しています。“古さ”が逆に新鮮な感覚なのかもしれません。

ちょっと考えてみると、この付加価値は、自分たちで作り上げたというよりは、自分たち以外の周りがどんどん変化、多様化し、いろいろなスタイルが出てくる中で、つらさや困難を克服しながら今まで通りの形を守ってきたら、結果的に付加価値が生まれてきたというように感じます。

自分たちで仕掛けた付加価値というよりは、工夫と努力で淘汰を生き残ってきたら、全体の環境の中で、相対的に付加価値がついてきていたということです。

もちろん古いスタイルの店でも、メニューが今風にアレンジされていたり、内装が工夫されていたりしますから、基本的なスタイルは「変えないもの」として貫きながら、新しいものを導入していったということだと思います。

事業の成功の秘訣として、ある人は「常に変化すること」といい、ある人は「あきらめずに続けること」といったりします。
たぶんどちらも正解で、「常に変化すること」とおっしゃる方にも、きっと変えずに守って来たものがあるでしょうし、「あきらめずに続けること」とおっしゃる方でも、同じく変化を求めて見直してきたことがあるはずです。

結局は「状況に応じた適切な判断が大事」ということになってしまうのでしょうが、何でもかんでも自分たちから仕掛けるばかりでなくとも、周りが変化していく中で、相対的に自分たちの付加価値が上がっていくこともあるんだと確認した一件でした。


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