2013年11月8日金曜日

ある会社で思い起こした「北風と太陽」の話


ある会社でうかがったお話ですが、その会社の運営の中では、何かと基準、ノルマ、罰則が多いのだそうです。中には子供のしつけにあたりそうな内容のものまであるようです。

厳格な社長様の考え方に由来するようですが、社員の立場としては、わりと細かいことまで決め事や報告義務があったりするので、相応の締め付け感もあり、上司からは褒めることもしづらかったりするなど、何かと弊害があるのだそうです。

この話を聞いていて、私はイソップ童話の「北風と太陽」の話を思い出しました。
ご存知の方は多いでしょうが、北風と太陽が力比べで、旅人の上着を脱がせることができるかという勝負をすることになり、北風は力いっぱい吹いて上着を吹き飛ばそうとするが、旅人は寒さのために上着を押さえてしまって北風は脱がせることができず、太陽がさんさんと照りつけると、旅人は暖かさのために、自分から上着を脱いで勝負は太陽の勝ちになったという話です。

この会社では、まさに北風的な罰する態度での施策が多いと感じ、もう少し太陽的な寛容さを持った施策があっても良いと感じました。

当初私が思ったのはここまでだったのですが、ちょっと調べてみたところ、この童話には私も知らなかった、また別の話があるのだそうです。

北風と太陽の最初の勝負は旅人の帽子をとることで、太陽がさんさんと照り付けると、旅人はあまりの日差しで帽子をしっかりかぶって決して脱がず、北風が力いっぱい吹くと帽子は簡単に吹き飛んでしまい、勝負は北風の勝ちだったそうです。旅人の上着を脱がす勝負は、実はその次に行った勝負だったのだそうです。

この話の本当の教訓は、「一度うまくいったからといって他でも同じようにうまくいくとは限らないから、しっかり状況を見据えて適切な手段を選ぶ必要である」ということなのだそうです。

この教訓を知った上であらためて、お話を伺った会社の話題に戻って考えてみると、確かに締め付けが良くないといって、それをただ緩めるだけでは、きっと違う面で新たな問題が出てしまうようにも思います。今行われていることにも、何かそれなりの理由があるのでしょう。

「何事も一面的に見て判断してはいけない!」
小さなきっかけから、良い勉強をさせて頂いた気がします。


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