2012年10月21日日曜日

「部下力」の大切さ


「部下力」という言葉を聞いたことがありますか? これをテーマにして出版された本が、ここ数年のうちでは結構たくさんあります。私も人事、組織という切り口での研修や、その他様々な組織改善の取り組みをしますが、その中でとても重要視しているキーワードです。

「部下力」は上司、リーダーの指導力を引き出し、上司のやる気を支える力とされ、卓越したリーダーシップの陰には必ず優れた「部下力」があるとされます。一言でいってしまうと、「上司に信頼され、応援される力」ということになります。

ある書籍に書かれていた内容によれば、組織が出す結果に及ぼしているリーダーの影響力は、平均して20%にすぎず、逆にいえば80%は、リーダーの下で活動する部下たちの出来によって決まるのだそうです。

組織では、よくリーダーシップの重要性ばかりいわれますが、この「部下力」のように、逆の面から見た発想も、とても大事なことです。

出版されている書籍には、いろいろ手法なども書かれていて、私もずいぶん参考にしますが、これを読まなかったとしても、上司、リーダーという立場の方は、自分が部下であったならばどう見られるのかを、一度よく考えてみることも良いのではないでしょうか。

また上司、リーダーに対して、「話がわからない」「仕事を任せてくれない」「必要な資源、情報を与えてくれない」「とにかく無能」などと嘆いている部下の方々は、「人の上に立つのだから有能であるべき」などと考えず、上司が力を発揮して自分たちに協力的に動いてもらうために、どのように接して行けば良いかを考えてみてはいかがでしょうか。

でも、これって「相手の立場になって考える」という人間関係のごく当たり前のことで、基本中の基本なのでは、という気もします。
あえて「部下力」といって、それを強調しなければならないこと自体にも、問題があるのかもしれません。


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