2012年7月16日月曜日

リーダーの自覚を促す一例

リーダーの重要性がよく言われます。
最近よく見られるフラット化された組織であれば、カバーする範囲の広いリーダーがたくさん必要になりますから、その重要性はなおさらです。

しかしリーダー自身がその重要性を理解しているかといえば、意外にそうでもないケースが多いように思います。肩書が変わっても日常の仕事の中身はほとんど変わらず、権限も実質ほとんど変わっていないか、変わっていても本人が認識できない程度のものだったりするからではないかと思います。私自身も「どうすればリーダーの自覚を促せるか」という相談を受けることがよくあります。

以前、新任リーダーの考課者研修というのをやったことがありますが、その中で「これまでの評価されるだけの立場から、他人の評価をする立場になる」という話をしたところ、思いのほか強いインパクトを感じたという人がいました。立場の変化を具体的に言われたことが初めてで、自分の評価が部下の処遇に直結するという重大さに気づき、初めて役割、責任が大きくなったことを実感したとのことでした。

リーダーの自覚は、結局自分への要求がレベルアップしたり、実務を通じて立場の変化を実感したり、何かが変わったと認識できないと芽生えないものです。
ですからリーダーになって具体的に何が変わるのか、周りから事例などで伝えてやることも大切です。実態として役割変化がほとんどない場合でも、現場の実務レベルで新たな役割を与える、権限委譲するなど、本人に変化を自覚させるように仕向けることはできるはずです。

「アイツはリーダーの自覚がない!」と嘆くばかりでなく、周りから気付きを促すことも必要であると思います。

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