2012年7月24日火曜日

ささいな観察を相手に伝えたら

私がまだ企業に勤務していた頃の事です。

別の部門に派遣社員の女性がいました。当時は組織が大きく変わったりする中で、やむを得ないところはありましたが、一時期ほとんど雑用ばかりの担当になっているように見え、以前に何度かやりたい仕事内容の話も聞いたことがあったので、「今はたぶんつまらないんだろうな」などと思いながら、彼女の様子を見ていました。

ある日たまたま話す機会があり、何の気なしに「最近雑用ばかりでつまらないでしょ?」と聞くと、思いのほかびっくりした顔で「なぜ雑用ばかりって知ってるんですか?」とのこと。
「見てれば何となくわかるけど…」と言うと、今度は思いのほか嬉しそうに「わかってくれる人がいたんだ…」とのこと。「そういう人がいてくれると思うと、ちょっと気が楽になります」と、何か必要以上に感謝されてしまいました。
「上司は私の気持ちにはまったく気づいてないんですけどねえ…」と愚痴は言っていましたが、それでも彼女の気が晴れたならまあ良かったか、などと当時は思ったものです。

何が言いたいかというと、人はどんな些細なことでも気に留められ、理解されるとうれしいということ。
「観察してちょっと気づいた小さな変化でも相手に伝える」、こんなことの積み重ねも、組織での信頼関係作り、更には仕事そのものにも良い影響を与えるようになるのだと思います。

人をしっかり観察することの大切さを、あらためて気づかされた一件でした。

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