2012年7月25日水曜日

尊敬できる上司

以前、ある先輩からうかがったお話です。

ある時、その先輩の会社に、見るからにその筋かというような風体の人が、クレームで怒鳴り込んできたそうです。
まだ若かりし頃の先輩は、どう応対して良いかわからず、恐怖心も手伝ってただオロオロしていたところ、その当時の上司が「君は良いから」と一言残して相手を別室へ連れて行き、小一時間後にクレーム相手は何も無かったように帰って行ったそうです。

先輩:「大丈夫でしたか?」
上司:「いやぁ大した事じゃないよ(笑)」

その時先輩は、この上司の方を、心の底から単純に「すごいな」と思って尊敬したそうです。

この尊敬の中には色々な要素が含まれています。怖さに立ち向かう勇気と責任感、怖さを感じないだけの経験と自信、相手を納得させた対応方法など、いろいろな能力がバランスよく発揮されていることに気付きます。先輩は自分と上司を比較して、「自分ではまだまだここまではできない」と感じて、尊敬につながったんだと思います。

ただ一方で、上司からすると、「ごく当たり前の普通のこと」「すでに何度も経験していること」だったのかもしれない、とも思います。


他人から認めてもらうには、色々な要素をバランスよく高める必要があることを感じるとともに、自分にとっては当たり前でも、他人にとっては案外すごいと思われることもあるのかな、とも感じました。

小さなことであっても、自分の出来る範囲できちんと対処し、それを経験としてしっかり伝えていくことが「尊敬される人」につながっていくのではないかと思いました。

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