2012年11月11日日曜日

内定者との関係作り


数年前に、お世話になっている会社の社員旅行にご招待頂いたときのことです。

実はその旅行には、新卒の内定者の方々も招待(一応希望する人ということで)しており、10月1日に内定式を終えて、そのまま社員のみんなと一緒に行くという形でした。

かつてバブルの頃であれば「拘束日」などと称して内定者を宴会や旅行で豪遊させていた時期もありましたが、最近はセレモニーだけでパーティーや宴会すらやらない所も珍しくないと思います。たぶん旅行に連れて行くなんていう会社はほぼ無いでしょう。

内定者の人たちに聞いてみたところ、やはり周囲にそんな友人は一人もおらず、中には「バブリーな会社だね」なんてことを言われた人もいるようでした。

でもこちらの会社は決してバブリーに儲けているわけでも爆発的に儲かる事業でもなく、地味な仕事を真面目にコツコツ積み上げて、少しずつ一生懸命に収益を上げている会社で、内定者を旅行に招待したのも、できるだけ早く会社のことや社員のことを知ってもらい、できるだけ早く馴染んでほしいという純粋な気持ちからということでした。

幸い内定者の方々も変な先入観なく参加してくれて、それなりにいろいろな人とコミュニケーションを取りながら楽しんでいたようで、バブル期の不純な動機の「内定者旅行」を知る私としては、少しでも会社の純粋な思いが伝わったような気がして、本当に良かったなと感じました。

多くの会社で内定者向けの研修、行事などが企画されていることと思います。ただ最近の傾向として、「早期の戦力化優先」「予算削減」など、会社の都合優先で、内定者の不安な気持ちの解消とか、前向きな気持ちの手助けとか、そんな内定者の気持ちが少し置き去りにされている傾向があると思います。

内定者は基本的には会社に言いなりにならざるを得ませんから、「やれ!」と言われればやるしかないし、「やらない」と言われれば、待っているか自分でどうにかするしかありません。無理して会社の都合に合わせているところも多分にあるでしょう。ただこれも、今の景気動向を考えればやむを得ないことなのかもしれません。

旅行という手段が適切なのかはわかりませんが、内定者の気持ちに寄り添ってやる部分も、もう少しは必要のような気がします。(多くの人たちが、もうすでに思っていることなのかもしれませんが・・・)


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